58歳の自分をさらけ出して書かれている『愛しきシングル・ウーマンへ』(主婦の友インフォス情報社・発行)、1300円(画像クリックで拡大)

 「ネガティブな感情にこそヒントがある。その感情を抱きしめて、それに寄り添えばいい」と説く『愛しきシングル・ウーマンへ』(主婦の友インフォス情報社)が、2014年5月下旬に発売以来、じわじわと売れ行きを伸ばし、ロングセラーの様相を見せている。

 著者は30歳で女性初の報道番組のメインキャスターに抜擢され、長年テレビで活躍した成田万寿美氏。もともと、40代独身のワーキングウーマンに向けて書かれたものだが、女性だけでなく独身男性からも熱烈に支持されているという。

 紀伊國屋書店の調査では、読者層は1位40代女性、2位50代女性、3位19~29歳の男性となっており、それ以外にも10代から80代まで幅広い読者層を得ている。独身者ばかりでなく、「今は家族がいても、いつかはシングルになる可能性は大いにあるから」という理由で手に取る人もいるそうだ。

 内容は「一人が『淋しくなった』とき」「未来が『不安になった』とき」「愛することに『疲れた』とき」など、シングルが抱く感情(心模様)に合わせた章立てになっており、「シングルは親不孝ではありません」「『目標』がなくても生きられる」など、ワンテーマが1~2見開きでまとめられていて読みやすい。「ポジティブ」や「前向きに」という言葉は見当たらないのも、自己啓発書などに多い“頑張らなきゃ”感が薄いのも良いと評判だ。

 読者からは「溜息をついてしまったときに、この本を読み返してみようと思う」「みんなに教えてあげたい!」「歳を重ねることが楽しみになってきました」などの声が届いている。自身も40代独身の担当編集者は「原稿をもらうたびに泣きポイントがありました」と語る。

(文/志水京子)