今回のお題は、ソニーの高級コンパクトデジカメの最新モデル「Cyber-shot DSC-RX100M3」だ。シリーズの魅力である小型軽量ボディーを継承しつつ、待望の電子ビューファインダー(EVF)を本体に内蔵し、望遠端でもF2.8と明るいズームレンズに一新したのが特徴だ。シリーズの初代モデル「DSC-RX100」を愛用する落合カメラマンは実機を見ずに衝動買いしたのだが、想定外の第一印象に容易には拭えぬ違和感を抱いたのだという。

 あー、スッキリした。これほどの快感…いや、爽快感を味わうのは久々だ。やっぱり、ためちゃうのはよくないみたいだね。ドバッと放出してズバッと解消しなきゃ!

 えーと、コレは便秘の話ではありません。男女モンダイに係るある種の欲求を成就せよとのススメでもありまへん。「漠然とした不満」ってヤツは、カネと違ってためても意味ナシだってコト、今回あらためて実感したっつうハナシです。では、ナニが不満だったのか?

 私が自腹買いしたRX100M3(以下、M3)ですわ。ここの過去記事「ソニーの高級コンデジ『DSC-RX100M2』、RX100からの乗り換えをためらう理由」からもそこはかとなくニオってくるとおり、初代RX100持ちの私の気持ちはRX100M2にはイマイチなびかず、結局のところ買わずにいたのだけど、M3は試用することなく即、購入を決意。待ち焦がれた「EVF内蔵」の作りがイチバンの決め手だった。で、ウハウハな気持ちで使い始めたのだけど、なんだか「違う」感じなんだなー。カメラそのものというより、M3が導く写真の仕上がりにそんな印象を抱くことになってしまった。

1型のCMOSセンサーを搭載した高級コンパクトデジカメの最新モデル「Cyber-shot DSC-RX100M3」。ベストセラーとなった初代モデル「DSC-RX100」とほぼ同等のボディーサイズを継承しながら、ポップアップ式の電子ビューファインダーを搭載したのがポイント。レンズも、従来よりも明るく広角寄りになった。実勢価格は8万8000円前後
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 ってなワケで、まずはこれら作例を見ておくんなまし。

▼落合氏のRX100M3(F1.8、24mm)
新しいカメラやレンズを買うと、まずは絞り優先AEで開放から最小絞りまでをパラパラッと撮って確認してみるのがお約束。で、この開放絞りで撮影したものの仕上がりに、まず「え?」となった
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▼落合氏のRX100M3(F4.0、24mm)
同じ状態でf4まで絞ったもの。初代RX100の叩き出す「超絶高画質」を重用していただけに、この仕上がりは正直かなりショックだった
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▼落合氏のRX100M3(F2.8、70mm)
同じ場所から長焦点端で。う、ううむ…。うぬぬ…
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 初代RX100を使い続けてきていなければ、ひょっとしたらコレで(不承不承ではあるけれど)「こんなもんか」と納得していたかもしれない。フツーのコンデジとしてみると、まぁ、あり得ない仕上がりではないからだ。それに加え、レンズスペックがそれまでと大きく変わったところも判断を惑わせるひとつの要因になった。「M3で採用された新しいレンズの実力はこんなもの」との判断を下すことも、決して不可能ではなかったからである。

 早とちりをする人がいそうなので早めに結論をいっておくけれど、これは「私の買ったM3の調子が悪かった」がゆえの結果(画質)。そこに引っ張られての「M3意外にガッカリ」だったのだ。でも、すぐには「私のM3が壊れている」とは判断できなかった。なんせ、新品を買ったばかりだったし。

 いろんなものを衝動買いしてきているけれど、幸か不幸か「初期不良」みたいなものにぶつかったことがほとんどない。要するに、私には「初期不良耐性(新品でも壊れていたり不具合を抱えていることがあるんだぜ!というアタリマエな事実を身をもって経験したこと)」がほとんどナイのだ。疑うコトを知らぬ純粋なオトコなのだよ(笑)。そういう系の話で痛い目を見たのって、すぐに思い出せるのは、三菱自動車のGDIエンジン(初期)搭載車ぐらいだもん。

 それに加え、これまでの悲しい経験が人知れず次の行動へ移ることの足を引っ張っていたともいえる。長いこと人生を歩んでいるがゆえに、「明らかに本調子ではない」との確信の下、修理に出したカメラや電化製品が「ご指摘の不具合は確認できませんでした」とかナンとかで何らの措置が施されることなく戻ってくることを複数回、経験することになっているのだが、今回どこかでそれと同じ展開を恐れていたような気がするのだ。「こんなものですよ」といわれ突き返されることを極度に恐れていたのである。せっかく買ったM3が「こんなもの」じゃ困る…そんな純真無垢な思いが邪魔をしてのあまり意味を成さぬ足踏み。このへんの機微、わかるかなぁ? わっかんねぇだろうなぁ。