最近、世界的に“アナログレコード熱”が上昇している。1982年に登場したCDに取って代わられ、アナログレコードはもはや風前のともしびと一般的には理解されているかもしれない。実際、1988年のシングルCD(8cm CD)登場によって一般大衆向けメディアとしての生涯を終えることになったアナログレコードだったが、音質面や趣味として楽しむオーディオとして見直されているのだ。

 2008年にはレコードショップとアーティストが一体となってレコードの楽しさを共有する年に1回の祭典「RECORD STORE DAY」がスタート。日本でも2012年にスタートするなど、全世界21カ国に広がっている。2014年8月2日にはローソンHMVエンタテイメントが、東京・渋谷に中古アナログレコード・CD専門店「HMV record shop渋谷」をオープンして注目を集めた。

RECORD STORE DAYのWebサイト
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HMV record shop渋谷のWebサイト
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 CDだけでなくアナログレコードをリリースする海外アーティストも多い。日本でも、ももいろクローバーZがファーストアルバムの「バトル アンド ロマンス」やセカンドアルバム「5TH DIMENSION」のアナログ盤を発売して話題となったのをご存じの方もいるのではないだろうか。

ももいろクローバーZのファーストアルバム「バトル アンド ロマンス」のアナログ盤などはプレミアが付いている状態だ
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 40歳以上の人なら、アナログレコードに懐かしさを感じることもあるのではないだろうか。しかし、アナログレコードの再生には、さまざまな機器をそろえなくてはならないなど、敷居も高いい。そこでまず今回は、とっても手軽に楽しめるアナログレコードプレーヤーを紹介したい。

“作法”は忘れて、手軽に楽しもう!

 アナログレコードはビニール盤に刻んだ溝(グルーブ)をレコード針で直接読み取るため盤上のホコリをきれいに取らなければならないとか、レコード盤の水平をしっかりと保たなければならない、針が飛ばないように振動を決して与えてはいけないといった“作法”が存在する。

 さらに、高級レコードプレーヤーの場合はレコードの音をスピーカーに出力するために専用の「フォノイコライザー(フォノアンプ)」を通す必要があり、フォノイコライザーにも「MM型カートリッジ対応」と「MC型カートリッジ対応」があって……と、さまざまな知識が必要になる。

 昔ながらのオーディオファンにとっては、その作法も知識もアナログレコードに真正面から向き合うために必要なものかもしれない。しかし筆者のようにアナログレコード時代末期にちょっとかじった程度の人間にとっては、堅苦しく感じてしまうところだ。

 今回紹介するION AUDIOの「Archive LP」(2014年8月下旬発売、メーカー希望小売価格9980円)は、そういった作法を取っ払って手軽に楽しめるアナログレコードプレーヤーだ。

ION AUDIOの「Archive LP」(2014年8月下旬発売、メーカー希望小売価格9980円)
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 Archive LPはフォノアンプ(アナログレコードの微少な音声出力を一般的なアナログ音声出力に増幅するアンプ)を内蔵するレコードプレーヤーで、さらにステレオスピーカーも内蔵しているので、単体で音楽を楽しめる。USB端子も備えており、パソコン(Windows/Mac対応)やiOSにデジタル出力できる。では、その使い勝手はどうなのだろうか。見ていくことにしよう。