いま中国沿岸部の都市では、乳酸菌飲料の「ヤクルト」が大人気だ。「豊胸」「減肥」「小顔」に効果があるというウワサのせいかと思いきや、百度指数をチェックすると意外な購買層が見えてきた。

ヤクルトが粉ミルク並みの人気

 深センと香港の境に位置する「羅湖口岸」。深セン-香港間を行き来するにはパスポートの類が必要だが、この羅湖口岸の香港側を歩くと、粉ミルクの缶やヤクルトが山積みで売られているのが目に入る。毒粉ミルク事件があったことから、中国では輸入粉ミルクの人気が沸騰したことを知る読者もいよう。しかし、「なぜヤクルト?」と思った読者も多いのではないだろうか。

深センとのボーダー近くでは、ヤクルトを山のように積んで売る人が目立つ
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粉ミルクの缶を山積みしている人も多数。粉ミルクとヤクルトのニーズとは!?
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 ヤクルトは、香港や広東省では「益力多」、その他の地域では「養楽多」と呼ばれ、数年前から人気だ。なぜ名称が違うかと言えば、広東語と北京語で、オリジナルの「ヤクルト」という発音に合わせて縁起のいい漢字を当てたため。実は、ヤクルトは中国全土で売られているのだが、香港のヤクルトは人気が高い。理由としては「安いので転売しやすい」「香港の材料を使ったヤクルトのほうが安心」「ねっとりした感じがある香港のヤクルトのほうが好み」といったことが挙げられている。

 ヤクルトは、沿岸部はもちろん内陸部でもスーパーで普通に買える。しかし、内陸の雲南省ではヤクルトを買い込む人を見なかった。人気の検索サイト「百度」の検索傾向を知るツール「百度指数」を見てみると、北京、上海、深センで人気が高いようだ。「養楽多」だけでなく、広東語の「益力多」という名称が北京や上海でも検索されていることも興味深い。ヤクルトの人気は地域によって結構な温度差がある。

百度指数で分かるヤクルトの地域別検索傾向
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