前回に続き、1.5型の大型CMOSセンサーと明るいズームレンズを搭載したキヤノンの高画質コンパクトデジカメ「PowerShot G1 X Mark II」を取り上げたい。落合カメラマンが「衝動買いに値するほど優れている」と評価したポイントがある一方で、期待外れだと感じた部分も少なくないという。

キヤノンのレンズ一体型高画質コンパクトデジカメでは最上位となる「PowerShot G1 X Mark II」。店頭実勢価格は7万3000円前後
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 試用しての印象がよかったことから、またしても、ついつい自分のG1 X Mark IIを買ってしまった私。いちばん惹かれたのは、街中スナップ適性に優れていると判断できる使い心地だった。具体的にどんなところがそう思えたのかについては前編で触れている通りなのだけど、それに加えもうひとつ、撮影モードで「マニュアル」を選んでいるとき、任意の絞りとシャッター速度の組み合わせのまま「ISOオート」によるISO感度の上下のみで適正露出を得ることができるところも「むむっ、おぬしデキるなっ!?」と感じた部分だ。

 コンデジやミラーレス機でこの動作が得られることは少ない。でも、スナップ撮影では「絶対に譲れないシャッター速度」と「開放絞りでは撮るのはイヤ」という思いがぶつかることがままある。そんなとき、いい具合にバランスをとってくれるのが「マニュアルモード+ISOオート」の組み合わせなのだ。

 もちろん、マニュアルモード時にISOオートが選べなくなっているカメラが主張する理屈もよくわかる。「露出を任意に切り詰めたりオーバーにしたいからマニュアルモードにする」というアプローチの場合、感度が勝手に上下して“適正露出(標準露出)”を導く動作は邪魔者以外のナニモノでもないからだ。でも、どちらを優先するかは使用者が選べばよいと思う。マニュアルモード時にISOオートのON/OFFを選べるようにしておいてもらえば、「絞り&シャッター速度固定」+「ISOオート」でAEのように使うことができることに加え、必要に応じISOオートをOFFにするだけで純粋なマニュアルモードとしても使えるわけなので。この点、G1 X Mark IIは使用者にイイ具合に選択の余地を残してくれているワケだ。うーん、太っ腹!(?)

マニュアルモードでf2.8、1/30秒を設定し、ISO感度はオート。設定した絞り&シャッター速度の組み合わせで適正露出になるISO感度(この場合はISO800)が自動で選ばれての撮影となった。こういう撮り方ができるコンデジは少ない(ISO800、1/30秒、F2.8)
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テレ端の開放撮影。ISOオートで導かれた感度はISO400。繊細な再現を見せつつも力強い描写だ。テレ端は、最短付近を除けば開放から安心して使える(ISO400、1/640秒、F3.9、-1露出補正)
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JPEG撮影時の連写速度がG1 Xの約1.9コマ/秒から約5.2コマ/秒に向上(G1 XはハイスピードHQなら約4.5コマ/秒が可能)。連写は、基本的にメディアがフルになるまで頭打ちにはならないので、細かなシャッターチャンスを見極めながらシャッターボタンの半押し維持で(フォーカスロックをかけた状態で)2~3コマの連写を繰り返すなんていう撮り方をしていてもストレスをあまり感じずに済むのがうれしい(ISO100、1/800秒、F4.0)
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