“1万円以下の使える万年筆”を紹介する本特集。前回の「厳選! 5000円未満でも大満足の“激安スゴ腕万年筆”」に続き、今回は5000円未満のものより本格的な、5000円~1万円クラスの“スゴ腕万年筆”を厳選!

ペン先が7種類! セーラー「ヤング・プロフィット」

セーラー「ヤング・プロフィット」(5000円)。ペン先:ステンレス製、ペン種:EF・F・FM・M・B・ズーム・ミュージック、インク供給:カートリッジ/コンバーター両用。カラーバリエーションは、写真のブラックのほか、レッド、シルバーがある
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 この万年筆が5000円未満のものより本格的なポイントは、ペン先を極細字・細字・中細字・中字・太字・ズーム・ミュージックの7種類から選べること。この幅広い選択肢のなかから自分にぴったりの1本を選べるのは、ボールペンにはない魅力だ。ペン先が違えば書く際の感触も書きやすさも違ってくるので、選択肢が多ければ多いほど、自分に合う1本が見つけやすいわけだ。

 さらにこの万年筆の場合、ズームとミュージックという特殊な形状のペン先が選べるのも大きい。ミュージックは楽譜筆記用のペン先で、角度によって極細の線と太い線を書き分けられるタイプ。ズームは筆記角度によって細字から太字まで無段階に書き分けられるペン先だ。日本語を書くのに最も適したペン先といわれる「長刀研ぎ」など、優れた特殊形状のペン先を開発してきたセーラー万年筆ならではのペン先といえる。

 ただしこのズームはクセが相当強く、最初はまともに文字を書くのも難しいほど。しかし、この価格帯でこれほどペン先を自在に選べる製品はほかにないので、万年筆らしさに触れたければ、ぜひ試してほしい。

 軸は万年筆としては細身で、ボールペンなどと一緒に利用するのに向いたデザイン。それでも、ペン先はそれなりに大きく、万年筆らしい使い心地が得られる。キャップはスクリュー式ではなく引っ張るだけで外せ、キャップを尻軸につけて書くと重さのバランスがとても良い。ペンを少し寝かせ、筆圧をほぼ掛けずに書くという万年筆の基本スタイルがとりやすいのだ。ズーム以外のペン先のレベルも高く、日本製万年筆のレベルの高さを実感した。

カートリッジ、コンバーター両対応だが、個人的にはボトルインクが使えるコンバーターのほうがメンテナンスがラクなのでおすすめ
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金メッキされたペン先は7種類から選べる
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ペン先の上側に大きくチップが出ている「ズーム」はセーラー万年筆ならではの特殊なペン先。慣れると線の太さを自在にコントロールできる
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尻軸にキャップを付けると重さのバランスがちょうど良くなり、書きやすい。ズームはかなり味のある文字が書ける
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細身の軸は力を抜いて握ると持ちやすい。筆圧がいらないのでギュッと握る必要がないのだ
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