食物アレルギーに関するニュースを目にする機会が増えてきた。

 2013年12月、文部科学省が全国実態調査を実施して、「食物アレルギーの児童生徒は45万人(全体の4.5%)に上り、2004年の前回調査の約33万人(同2.6%)から急増」と報告。今後も増加傾向にあるのではないかという見方もある。

 とはいえ食物アレルギー患者は、まだまだ世の中的にはマイナーだろうし、小児期に最も多い鶏卵・牛乳・小麦・大豆・米の5大食物アレルギーについては、就学前にいずれも半分以下に低下していくので、市場規模としては大きくないだろう。

 ところが最近、スーパーなどでも、アレルギー対応食品を見かけるようになってきた。これには、大手メーカーが品揃えに対応食品を加えていることの影響があるようだ。

 そんな中、驚いたのが、“お好み焼き”のイメージのあるオタフクソース。小さな容器に入った子ども用、しかも7大アレルギー原料不使用のソースが店頭に並んでいるのだ。

 

体に悪いもの、疑わしいものは絶対に使ってはいけないという信念

 広島に本社を構えるソースを中心とした大手調味料メーカー、オタフクソース。スーパーなど販売店の店頭でお好み焼きの実演販売をし、販売数を伸ばしてきた。全国進出した25年前はまったく売れなかったが、今やオタフクソースを含むお多福グループ5社の売上高は年間200億円を超えている(2013年度は222億円)。

 主軸は年間生産量約2万klを誇る「お好みソース」。今やお好み焼きの定番ソースとして全国区で売れている。

 そのオタフクソースの7大アレルギー対応製品が「1歳からのシリーズ」だ。2008年に第1弾となる「1歳からのお好みソース」を発売し、2013年8月発売の「1歳からのノンエッグマヨ」まで6商品を展開。

「1歳からのお好みソース」150g、237円(税込み)、開栓前賞味期限1年。原材料は野菜・果実(トマト、にんじん、たまねぎ、その他)、糖類(砂糖、水飴)、醸造酢、食塩、マッシュルーム、香辛料
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「1歳からのケチャップソース」150g入り、237円(税込み)、開栓前賞味期限1年。原材料はトマト、ぶどう糖、にんじん、醸造酢、食塩、パイナップル、たまねぎ、ぶどう、マッシュルーム、白菜、セロリ、香辛料、酵母エキス、増粘剤(加工でんぷん、タマリンド)
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「1歳からのハンバーグソース」150g入り、237円(税込み)、開栓前賞味期限1年。野菜(トマト、たまねぎ、にんじん)、糖類(砂糖、ぶどう糖)、醸造酢、食塩、酵母エキス、香辛料、増粘剤(加工でんぷん、タマリンド)
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「1歳からのカレーソース」150g入り、237円(税込み)、開栓前賞味期限1年。野菜(トマト、にんじん、たまねぎ、かぼちゃ、その他)、ぶどう糖、食塩、醸造酢、マッシュルーム、香辛料、酵母エキス、増粘剤(加工でんぷん、タマリンド)
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「1歳からのお好み焼粉 米粉」200g入り、248円(税込み)、開栓前賞味期限1年。うるち米(広島県産)、でんぷん、食塩、昆布粉末、かつおエキスパウダー
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「1歳からのノンエッグマヨ」210g入り、410円(税込み)、開栓前賞味期限5カ月。食用植物油脂、醸造酢、糖類(水あめ、砂糖)、パイナップル濃縮果汁、マンナンペースト、増粘剤(加工でんぷん、増粘多糖類)、食塩、乳化剤、植物たん白加水分解物、香辛料、酵母エキス
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 オタフクソースが“体にいいものを”を社是に掲げるのは創業者の「体に悪いもの、疑わしいものは絶対に使ってはいけない」という信念を原点にしているからというが、1歳からのシリーズ、特に1歳からのお好みソースはそのこだわりが強く出ている。うま味調味料や着色料、増粘剤などを配合せず、アレルギー25品目(※1)や動物性の食品も使っていない。なおかつ増粘剤を使っていなくても粘り気はあるし、着色料を使っていなくても、お好みソースらしい色になっている。保存料も不使用で、チューブタイプ容器の開栓前で賞味期限は1年(常温)。

 ではなぜオタフクソースはなぜこのシリーズを作ることになったのか。

 きっかけは商品開発に携わるスタッフの実体験だという。



※1 アレルギー表示義務のあるえび、かに、小麦、そば、卵、乳、落花生の7品目に、表示が奨励(任意表示)となっているあわび、いか、いくら、オレンジ、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチンの18品目を加えた25品目。ただし、2013年9月20日に任意表示の食品にカシューナッツ、ごまが加えられた。