2014年2月14日、楽天はスマートフォン向けの無料通話・メッセージサービス「Viber」を運営するViber Media社(以下Viber社)を買収し、子会社化することを発表した。2億8000万の会員を抱えるViber社を買収する楽天の狙いは何だろうか。

無料通話・メッセージアプリ「Viber」を9億ドルで買収

 近頃、通話料を安くする「楽天でんわ」サービスを提供するなど、モバイルに向けた取り組みを強化している楽天。その楽天が去る2014年2月14日に、キプロスのViber社を総額9億ドル(日本円で約900億円)で買収することを突如発表。大きな驚きをもたらした。

 Viber社を知らない人のために説明しておくと、同社はスマートフォンなどに向けた無料通話・メッセージアプリ「Viber」を提供する企業。本社はキプロスにあるが、拠点はイスラエルで、開発はベラルーシとされている。

 無料通話・メッセージサービスであるViberは今でこそ、LINEやカカオトーク、WhatsApp Messengerのライバルとして位置づけられることが多い。だが元々は、スマートフォン向けのIP電話に主軸を置いたサービスとして2010年に誕生したものだ。同種のアプリの中では歴史が古い部類に入る。どちらかというと、マイクロソフトの「Skype」を意識して生まれたサービスといえる。しかし、電話番号による認証で登録を簡単にするなど、現在主流の仕組みを取り入れており、スマートフォンで利用しやすい仕組みを整えているのが特徴だ。

 楽天のリリースによれば、現在Viberは全世界で2億8000万人の登録ユーザーを持ち、月間利用者数は1億人を超えているとのこと。世界193カ国で展開しており、アジアの新興国を主体としてヨーロッパや中東、北米などでユーザーを獲得しているようだ。現在も1日当たり55万人以上のユーザー数が登録している。

楽天が買収を発表した「Viber」。スマートフォン向けの無料通話・メッセージアプリで、LINEのスタンプに相当するステッカー機能なども備える
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