前回までのコラムで、無線LANについての基本的な知識を解説した。これで無線LANを導入するための心の準備はできたはずだ。しかし、実際に家電量販店に無線LANルーター(親機)を選びに行くと、多くの製品が販売されている。価格も2000円台から1万円以上までと幅広く、どれを購入すればいいのか迷ってしまうだろう。パソコンと同様に、無線LANルーターも頻繁に買い替えるものではないので、自分の使い方や環境に合わせて慎重に選んで購入したい。

 そこで今回は無線LANルーターの選び方と、お薦めの無線LANルーターを紹介しよう。

無線LANルーター選びは3つのポイントが大事

 無線LANルーターを選ぶ場合、店頭やカタログでチェックしておきたいのは「通信規格」「最大通信速度」「電波強度」の3ポイントだ。一つずつ解説していこう。

 最初は「通信規格」だ。「IEEE 802.11a/b/g……」などと書かれているのがそう。無線LANルーターは複数の通信規格に対応しているモデルがほとんどで、最新モデルは3種類に分類できる。一つ目は、最新の「IEEE 802.11a/b/g/n/11ac(ドラフト)」の5種類すべての通信規格に対応する最上位モデル。規格としては最大約1600Mbpsの11ac(ドラフト)に対応するモデルは、1000Mbps(1Gbps)以上の超高速通信が可能だ。

 二つ目は、「11a/b/g/n」の4規格に対応するモデル。最上位モデルに比べると通信速度はやや劣るが、2.4GHzと5GHzの両方の周波数帯に対応しているので、通信が安定しているのが特徴だ。

 三つ目は、「11b/g/n」の3規格に対応するモデル。2.4GHzしか利用できないモデルが中心だが、安価で購入できるものが多い。

 次に「最大通信速度」について。現状では最大1300Mbpsの超高速通信が可能な11ac対応モデルを除き、主流モデルは最大450Mbpsに対応する。安価なモデルは300Mbpsに対応する場合が多い。いずれも理論上の通信速度で、実際の速度は利用環境によって変動するため、450Mbpsと300Mbpsで大きな差はない場合もある。コストを抑えたいなら300Mbpsモデルも選択肢に入れてもいいだろう。

 最後に「電波強度」について紹介したい。これはアンテナの性能のようなもので、「ノーマル」と「ハイパワー」に大別できる。無線LANルーターが発する電波は、障害物やほかの機器からの電波の影響を受けて弱まり、遠くまで届かなくなったり、通信速度が低下したりする場合がある。

 その点、ハイパワーモデルは電波の出力が強く、周囲の環境の影響を受けずに遠くまで通信できる。製品によってはノーマルなのかハイパワーなのか分かりづらいものがあり、「ハイパワー」という呼び方をしていない場合もある。家電量販店の店員に聞いたり、メーカーに問い合わせて確認するといいだろう。

バッファローのホームページより。無線LANルーターの項目に、通信規格や通信速度などが記載されている
■無線LANルーター選びの3ポイント

 以上の3ポイントを踏まえると、「2000~4000円台」「5000~9000円台」「1万円以上」の3つの価格帯に無線LANルーターを分類できる。ここからは、価格帯別のお薦めモデルを紹介しよう。