前回掲載した前編に続き、パナソニックが2013年6月末に発売したミラーレス一眼「LUMIX DMC-G6」を取り上げる。落合カメラマンは、従来機種「DMC-G5」よりも明らかに良くなった操作性や、動体に対するオートフォーカス性能の向上、小気味よい高速連写性能に、DMC-G6の明確な進化や“ホンモノ感”を確認していた。だが、思わぬ部分で予期していなかった“失望”も感じたのだという。

パナソニックのミラーレス一眼「LUMIX G」シリーズの中堅モデルとなる「DMC-G6」。従来よりも小型軽量化が図られた高倍率ズームレンズ「LUMIX G VARIO 14-140mm/F3.5-5.6」が付属する標準ズームレンズキット(写真)の実勢価格は9万8000円前後
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 さて、後編である。ジツは今回、G6と同じぐらい使ってみたいと思っていたものがあった。新しい14-140mm(LUMIX G VARIO 14-140mm/F3.5-5.6)だ。同焦点距離域の先輩レンズ(LUMIX G VARIO HD 14-140mm/F4.0-5.8)を「OM-D E-M5にはデカくて重すぎるから」というとんでもない理由で手放してしまった私は、最近になってその行動を少々、後悔していたりするのだけど、より明るくなったうえにより小さく軽くなった14-140mmが“使える”なら、E-M5にも似合いそうな(E-M5の「次」のモデルにも似合うかも!?)レンズということで、購入の価値があるのではないかと考えていたからだ。あ、もちろん手持ちのG5で使ってもいいワケだしね。

新しい高倍率ズームレンズ「LUMIX G VARIO 14-140mm/F3.5-5.6」。従来タイプよりもレンズが明るくなるとともに、ひとまわり小型軽量になった。重量はわずか265gしかない。単品の実勢価格は6万6800円前後
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旧型となった「LUMIX G VARIO HD 14-140mm/F4.0-5.8」。動画撮影性能を重視した「DMC-GH1」と同時に登場した古めのレンズだ。重量は約460gと重め。単品の実勢価格は7万円前後
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 で、今回、G6とのコンビで使ってみたのだけど、デカくて重い先輩レンズと比較すると、正直イマイチかなぁ。質感とサイズと重量はとてつもなく魅力的。でも、描写性能では一歩劣る手応えなのだ。チャートを撮ったときにどうなのかは知らないけれど、実際に使ってみた印象はそうだった。まぁ、考えてみりゃ、小さく軽く明るくなったうえに描写性能がより良くなっているなんて、魔法みたいなできごとがそうそう簡単に起こるワケないよね。どこかで何かとトレードオフになっての小型軽量化なんだもんね……。

 同レンズは、手ぶれ補正の挙動にもいまひとつ不安が残った。キマるときはビシッと止まる一方、時として「手ぶれ補正機能が解像感をスポイルしているのではないか?」との疑念を抱かせる描写を見せることがあったのだ。手ぶれ補正機能に頼らなくても大丈夫! と判断できる条件下においては、同機能を積極的にOFFにした方がシャープな仕上がりになることが、ままある。まぁ、これは、どの手ぶれ補正機能にもあり得ることなのだけど、かつてGF5+LUMIX G X VARIO PZ 14-42mm/F3.5-5.6でも同じような経験をしているだけに、ちょっと引っかかるところだ(参考記事:「着実な進化を見せる『LUMIX DMC-GF5』に潜む、不可解な落とし穴」)。

薄型のズームレンズ「LUMIX G X VARIO PZ 14-42mm/F3.5-5.6」と組み合わされるLUMIX Gシリーズの入門機「LUMIX DMC-GF5」(電動ズームレンズキット)。すでに型落ちとなっており、3万円台前半で入手できる
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新しい14-140mmのテレ端撮影。プログラムAEで1/400秒が切れるこんな状況下では、手ぶれ補正機能をOFFにしてしまった方がシャープな仕上がりを得られる確率が上がるように感じられた(LUMIX G VARIO 14-140mm/F3.5-5.6使用、ISO160、1/400秒、F5.6)
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