スマートフォンの普及に伴い、大きな盛り上がりを見せているのがスマートフォン向けのゲームアプリだ。多くの企業が参入し激しい競争下にある中、この市場で成功するには、どのような要素が求められるのだろうか。2012年に上場を果たし、今年も「クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ」などのヒット作を輩出している、コロプラ社の馬場功淳社長に話を聞いた。

ゲームの集客にゲームを活用?

 コロプラは元々携帯電話の位置情報を活用したゲーム「位置ゲー」を提供する企業として知られていた。全国の老舗店舗と提携しゲームと連動した集客を実現していることから、インターネット上の活動とリアル店舗での消費を連動させる「O2O」の分野でも注目を集めている。

 従来、フィーチャーフォンのWebブラウザーを主体に位置ゲーを提供してきたコロプラが、スマートフォン向けのゲームアプリを手掛けるようになったのは、2011年9月に「きらきらドロップ!」というゲームを提供して以降のこと。その後、同社はこの市場で急速に存在感を高めて売り上げを伸ばし、現在ではスマートフォン向けのゲームが、売り上げの7割強を占める主力事業となっている。2012年11月には東証マザーズに上場。スマートフォンアプリで急成長した企業の1つといえる。

 従来とは環境が異なるスマートフォン向けのゲームアプリ市場に参入する際、馬場氏は2つの問題をどう解決するかを考えたという。1つ目の問題は「集客」の問題だ。iモードなどフィーチャーフォン向けの公式コンテンツであれば、キャリア各社が用意するポータルサイトが集客の役目を果たしていたし、ソーシャルゲームはMobageやGREEなどのSNSサービスがその役割を果たしていた。

 だがApp StoreやGoogle Playといったスマートフォンのアプリマーケットは、アプリの配信や、決済には便利な仕組みを備えるものの、個々のアプリに利用者を送客する仕組みは強いとはいえない。そのためアプリ提供者にとっては、どうすれば自身のアプリを多くの人にダウンロードしてもらうかが、常に大きな課題となっている。

 そこで馬場氏は、集客にゲームアプリ自体を活用することを考えたのだという。具体的には、「秘宝探偵キャリー」「プロ野球PRIDE」など収益源となる本格的なゲームだけでなく、「Kuma the Bear」というブランドで、質の高いカジュアルゲームを多数配信。カジュアルゲーム自体は売り上げに大きく貢献する訳ではないが、多くの人にダウンロードされることから、本格ゲームに送客するためのエンジンとして機能し、好循環を生み出しているのだ。

「秘宝探偵キャリー」(左)や「恐竜ドミニオン」(右)などのスマートフォン向け本格ゲームがコロプラの収益の柱
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