JR大阪駅北地域「うめきた」の先行開発区域に4月26日、新たなランドマークとなる複合施設「グランフロント大阪」が開業。前回の知的創造拠点「ナレッジキャピタル」に続き、今回は都心のターミナル立地として日本最大級となる大型商業施設についてリポートする。

 南館、北館の低層部とうめきた広場に入る店舗の総面積は約4万4000平米。ファッション、生活雑貨、インテリアの物販153店、飲食78店、その他35店の合計266店舗が出店する。初年度は来場者数約2500万人、売上高400億円を目指す。

 グランフロント大阪のショップとレストランは「お散歩ショッピング」が基本コンセプト。都心の一等地にいながら緑や水、光を感じられる空間で、ゆっくりそぞろ歩きしながら買い物や食事を楽しめる施設に仕上がった。南館と北館9階には屋上庭園が広がり、うめきた広場には地下へと流れるカスケード水景が登場。敷地内の西側をせせらぎが流れ、いちょう並木が続く。南館と北館の間を東西に横断する幅11メートルの歩道はけやき並木に整備され、公道を活用したオープンテラスカフェがお目見えした。

 「梅田は地下街が発達しているうえ、ビルの中にいることが多く、便利だけど息が詰まるという声も多かった。ゆっくり楽しんでもらえる施設ができ、地下街から地上へと人の流れが変わるのでは」と、阪急電鉄不動産事業本部不動産開発部の冨田聖二氏は話す。

 ただ、梅田ではここ数年、商業施設の新設や増床で総売り場面積が急増。供給過剰状態にある。海外を含む超広域商圏からの集客を狙った街づくりが、パイ拡大につながるかどうか注目される。

うめきた広場のシンボル施設「うめきたSHIP」。1階にはカフェ「ガーブモナーク」が出店。広場では水都大阪をイメージしたカスケード状の水景や緑を楽しめる
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約1万平米の憩いの空間「うめきた広場」。お祭りや定期的なイベントが開催される。中央には、人工の霧が吹き出るミスト演出装置を設置
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南館から北館への移動は2階の連絡デッキを利用する
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地下1階と2階はJR大阪駅に直結
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南館と北館の間を東西に横断する歩道にはけやき並木が整備され、沿道の4店舗によるオープンテラスカフェが常設される
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うめきた広場では4月27・28日の2日間、記念イベントとして、3Dプロジェクションマッピングのタイナミックな映像が披露される
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梅田地区の12地点をつなぐ「うめぐるバス」。茶屋町からJR北新地駅付近までの1周約4キロを10~21時まで10分間隔で運行する。料金は100円
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話題の日本初上陸インテリアブランド「ザラホーム」は意外と高い!?

 ショップ&レストランのフロアは、JR大阪駅に直結するうめきた広場地下1階に食品とカフェ・飲食が集積する「うめきたセラー」、南館地下1階に「服飾雑貨とライフスタイル雑貨」という構成。

 南館は1~4階「ファッションとアクセサリーゾーン」、5階「インドアとアウトドアのライフスタイルゾーン」、6階「書籍と趣味雑貨ゾーン」、7~9階「うめきたダイニング」で構成。北館は地下1階に世界各国のビールとワインを楽しめるレストランとコンビニ、1~5階「カジュアルファッション」と「インテリア・ライフスタイル雑貨ゾーン」、6階は朝4時まで営業する飲食ゾーン「ウメキタフロア」となっている。

 店舗数は南館187店、北館58店、大阪北口広場21店。うち日本初出店は3店、関西初73店、大阪初17店、梅田初52店、新業態51店と、「関西初」「梅田初」の注目店が目白押しだ。

 なかでもオープン前から話題を集めていたのが、スペイン発のインテリアショップ「ザラホーム」。人気のファストファッションブランド「ザラ」で有名なインディテックスグループのホームファニシングブランドで、現在世界35カ国に357店舗を展開する。

 グランフロント大阪店は、海外の店舗とほぼ同じ商品ラインアップ。ベッドリネンやバス、テーブル用のテキスタイルが全体の7割を占め、テーブルウエアやカトラリー、部屋着、生活雑貨も取り扱っている。同時オープンするららぽーと横浜店にはない新生児向けウエアとテキスタイルを扱っているのも特徴だ。

 ザラホームではテキスタイル商品を「ホワイト」「コンテンポラリー」「カントリー」「エスニック」の4つのラインで構成。アパレルの「ザラ」と同様に、春夏と秋冬のシーズンごとに新作コレクションを発表し、店頭には毎週2回、新商品が入荷する。アイテム数は2000~3000点。カラフルな商品が映える白を基調としたクリーンな店舗デザインが印象的だ。

 ただ、価格は意外と高い。デザイナーブランドほどではないが、低価格が魅力の「ザラ」の値ごろ感は感じられない。海外店舗よりやや高い印象だ。シンプルなコットンベッドシートがシングルで2990円、フェイスタオル890円、バスタオル3290円。レース付きベッドシートだと8990円、リネンのふとんカバー1万3990円。スウェーデン発の低価格インテリア専門店「IKEA」に価格競争力では負けるが、テキスタイルの品質やデザイン力、商品回転のスピード感が強みといえそうだ。

 ニューヨーク・マンハッタンの老舗ベーカリー「ザ・シティベーカリー」は海外初出店。米国の人気テレビドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」にも登場する人気ベーカリー&カフェで、7階に新業態のレストランもオープンする。

 関西初出店は「ローズバッド・カップルズ」(ファッション・ライフスタイル雑貨)、「クラチカ・ヨシダ」(バッグ)、「ジェイ・ポッシュ」(生活雑貨)、「イデーショップ・ヴァリエテ」(インテリア・生活雑貨)、「サタディ・イン・ザ・パーク」(スポーツ)など、大阪初出店は米カリフォルニア発のセレクトショップ「ロンハーマン」(ファッション)など、注目店が多数出店している。

スペイン発ホームファッションブランド「ザラホーム」の日本1号店。ららぽーと横浜店にも同時オープンする(北館1階)
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約500平米の売り場にはベッドリネンやバス、テーブル用のテキスタイルを中心に、テーブルウエアやカトラリー、部屋着、生活雑貨などが並ぶ
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今シーズンのホワイトコレクションでは、ニュートラルなトーンに添えられた赤やコーラルモチーフがポイント
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天然素材を使い、自然のなかの鮮やかなカラーや蛍光色を散りばめたキッズコレクション
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国内ではグランフロント大阪店だけの取り扱いとなる新生児コレクション
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マンハッタンの老舗ベーカリー&カフェ「ザ・シティベーカリー」。プレッツェルクロワッサン、ペイストリー、ホットチョコレートなど本場の味を味わえる(うめきた広場地下1階)
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「ブラッスリー・ルービン・バイ・ザ・シティベーカリー」は、シティベーカリーが手掛ける新業態レストラン(南館7階)
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カリフォルニア発のスペシャリティストア「ロンハーマン」の西日本旗艦店。レディス、メンズ、ジュエリー、雑貨をラインアップ。人気ブランドとのコラボ商品や独占販売ブランドもそろう
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ローズバッドがセレクトしたメンズ、レディス、キッズファッションのほか、靴、アクセサリー、ライフスタイル雑貨を展開する複合店「ローズバッド・カップルズ」(南館3階)
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ゴールドウインが手がけるスポーティライフスタイルセレクトショップ「サタディ・イン・ザ・パーク」。ザ・ノース・フェイス、ダンスキンなどスポーツブランドのほか、オリジナル商品も展開(南館5階)
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■変更履歴
米カリフォルニア発のセレクトショップ「ロンハーマン」を「関西初出店」としていましたが、正しくは「大阪初出店」でした。お詫びして訂正します。
[2013/05/01 16:28]