Q1 ピロリ菌がいるかどうかはどうやって調べるの?

 ピロリ菌の検査には大きく分けて胃カメラを使わない方法と使う方法があります。

●胃カメラを使わない方法

1.尿素呼気試験

 検査用の特殊な尿素(13Cという炭素でできています)の錠剤を飲んで、しばらくしてから呼気(吐き出した息)に13Cでできた二酸化炭素が混じっているかを調べます。これはピロリ菌が尿素をアンモニアと二酸化炭素に分解する仕組みを利用したもので、もっとも精度の高い診断法です。

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2.抗体測定(血液・尿)

 血液や尿を採取してピロリ菌に対する抗体があるかどうか調べる検査です。もっとも簡単な検査の1つですが、ピロリ菌がいなくなった後も陽性反応が出る(偽陽性)ことがあるので、ピロリ菌除菌後は結果の評価を慎重にしなければなりません。

3.便中抗原

 便の中にピロリ菌の抗原があるかどうかを調べる検査です。

●胃カメラを使う方法(胃カメラで採取した胃の組織を使います)

1.迅速ウレアーゼ試験

 ピロリ菌が作り出すアンモニアを調べて検査します。

2.鏡検法

 採取した胃の組織を染色して顕微鏡でピロリ菌を見つけます。

3.培養法

 採取した胃の組織を培養してピロリ菌が増えるかどうかを調べます。

 胃カメラを使う検査法は、胃の組織の一部を使って検査するので点診断と呼ばれ、偽陰性(本来はピロリ菌がいるのに陰性と診断してしまう)になる場合があります。これに対して、胃カメラを使わない検査法は面診断と呼ばれています。

 それぞれの検査法の感度(ピロリ菌がいるときに陽性と診断する確率)と特異度(ピロリ菌がいないときに陰性と診断する確率)は以下の通りです。

検査法 感度(%) 特異度(%)
胃カメラを使わない方法 尿素呼気試験 90~100 80~99
血清抗体 88~96 89~100
尿中抗体 89~97 77~95
便中抗原 90~98 87~100
胃カメラを使う方法 迅速ウレアーゼ試験 86~97 86~98
鏡検法 93~99 95~99
培養法 77~94 100
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