みなさん、こんにちは。ファイナンシャルプランナーの山田英次です。

 前回のコラムで、田中さん夫妻はとりあえず自分たちの葬儀に関する費用を別枠で計上しました。でも健康に自信がある2人は、この負担が実際に生じるのはまだまだ先だと感じていますし、それを具体的に想像するのは気が引ける感じがしているようです。

 でも人が亡くなると、周囲の人間がやらなければならない“待ったなし”の手続きがたくさんあります。そしてその時は、必ずしも事前に心の準備ができるようなタイミングでゆっくりやってくるとは限りません。突然であることも少なくないのです。

 自身の最期の準備は心躍るものではないとは思いますが、やはり本人が責任を持ってできるうちに済ませておくことが必要なのです。例えば、みなさんは自分の葬儀に出席してほしい人のリストアップはできていますか? そしてそのリストをご家族の誰かに伝えてありますか?

自分の“最期”を知らせたい人は?

典子さん: ねえ、浩二さん。「もしも」の話よ。もし、もしね、浩二さんが亡くなったとき、私、誰に連絡したらいいのかな?
浩二さん: えっ、えっ――――! なに、なに、なに? 「俺が死んだとき」って言った?
典子さん: うん、言った。でも、遠い先の仮定の話よ。私も具体的なことは全然考えてないけど、やっぱり定年退職を機に、そろそろ考えておかないといけない気がするんだ。
浩二さん: でも、なんで急にそんなこと言い出したの?
典子さん: ほら、浩二さんがお世話になった元上司のAさん、先月ご病気で亡くなったでしょ? そのときに浩二さんのケータイに電話をかけてきたのって息子さんだったよね。 Aさん、事前にちゃんと準備してたのかなって。
浩二さん: そ、そうだね。 息子さんに連絡先を伝えたことなんてないからね。きっとAさん、まさかのときのために連絡先リストを家族に伝えてあったのかもね。