みなさん、こんにちは。ファイナンシャルプランナーの山田英次です。

 前回のコラムで田中さん夫婦は、即断即決で中古住宅を購入しましたよね。2人は若いころ参加したセミナーで「住宅の賃貸と購入は双方にメリットとデメリットがあり、損得はない」と考えていました。そして、定年になるまでは賃貸を選択していたのですが、中古とはいえ、やはり終の棲家となる一軒家を手に入れた2人は少しほっとしているようです。

 そんなとき、浩二さんは両親が70歳くらいになったときに、強く頼りがいのあった親から頼られることが増えてきたのを思い出しました。浩二さんが40代になったころ、今から20年近く前の話です。年をとるのは自然なこととはいえ、そのとき多少の寂しさを感じた浩二さんは、自分がその年に近づいていることに戸惑っているようです。

浩二さん: 会社員としての生活は今となってはあっという間だった気もするけど、それより俺たちがもう60代ってなんだか違和感ある気がしない? 昔60代って聞くとお年寄りとか老後ってキーワードが浮かんだんだけど、自分はまだまだそんな年齢じゃないと思うんだ。
典子さん: いや、だからね、私たち2歳違うんだから、私はまだ50代よ。
浩二さん: あ、そこはどうでもいいんだけど……。2人とも60歳前後になった気がしないよねって話だよ。
典子さん: まあね。2人とも健康面での不安はないし、一郎、二郎も元気に頑張ってくれているから、いい意味で気軽よね、私たち。
浩二さん: でもさ、ここ数年で亡くなった友達や先輩も数人いるし、そろそろ葬式についても考えておいたほうがいいんじゃないかなって思ってるんだ。
典子さん: えっ、お葬式!? だって、そんなのまだまだ先の話でしょ。いやよ、そんな縁起でもない話を今からするの。
浩二さん: 縁起でもないっていうけど、いつかは誰にでも最期はやってくるんだから。元気で考えるゆとりがあるうちに考えておいたほうがいいと思うんだ。