新発売時には注目されなかった地味なスマートフォンが、中古では意外な人気を集めるケースが少なくない。その1つが、シャープがNTTドコモ向けに投入した「AQUOS PHONE SH-06D」(2012年3月発売)だ。

 中古で人気を集める理由は、FOMA規格に対応するからだ。イオシス アキバ路地裏店の植田文哉氏は、「NTTドコモ向けのAndroidスマホは、ほとんどがXi規格に切り替わった。だが、SH-06Dは大型の高精細液晶やおサイフケータイなどの日本向け機能、防水などの充実した装備を備えながら、FOMA規格を採用しているのがポイント。数少ないFOMA対応のフルスペックスマホが1万円台半ばで入手でき、注目が高まっている」と解説する。特に、720×1280ドットの4.5型HD液晶を搭載する点が評価されているという。

シャープの「AQUOS PHONE SH-06D」。充実したスペックのFOMA対応機ということで人気を集めている
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実勢価格は1万円台半ばだが、1万5000円を切る価格を付けるショップもある
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 SH-06Dは、SIMカードこそ小型化されたmicroSIMだが、通信回線は従来のFOMA規格を採用している。microSIMカードへの切り替えは必要だが、すでにFOMAで契約しているユーザーは「月々サポート」の割り引きを維持したまま乗り換えられるメリットがある。microSIMカードへの交換は無料なのも見逃せない(12カ月に1回までの交換は無料、2回目以降は3150円の手数料が必要)。

XiスマホからXiスマホへの買い替え需要も増えている

 一方で、Xiスマホの中古品も着実に売れ行きを伸ばしている。じゃんぱら 秋葉原本店の北風大輔氏は、「すでにXiスマホを所有しているユーザーが、新しいXiスマホの中古品を購入するケースが増えている」と語る。

 「初期のXiスマホのレスポンスや本体サイズに不満を感じ、新しいモデルに買い替える動きが活発になってきた。NTTドコモの利用者はハイエンド志向が強く、最新の高性能モデルほど人気が高い」(北風氏)という。

 売れ筋は、クアッドコアCPUや大画面の有機ELパネルを搭載したサムスン電子の「GALAXY S IIIα SC-03E」(5万4800円)や「GALAXY Note II SC-02E」(5万2800円)などだ。2011年11月発売の「GALAXY S II LTE SC-03D」などのユーザーが、現在の契約内容を維持しながら最新のハイエンドモデルに乗り換えるために選ぶケースが多い。

XiからXiへの乗り換え需要では、サムスン電子製のGALAXYシリーズの人気が高い
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 価格を重視するユーザーは、ひと世代古い「GALAXY S III SC-06D」(3万3900円)や、シャープ製の「AQUOS PHONE ZETA SH-09D」(2万6900円)などを選ぶという。いずれもCPUはデュアルコアだが、大画面や長時間駆動のバッテリーなど、初期モデルと比べれば魅力は高い。

(文/白石ひろあき)

※価格情報は、すべて2013年1月25日調べ。価格は変動する可能性があり、在庫切れになるケースもあります。特記なき場合は税込み価格です。