人間誰しも美しく生活したいと思っている。それは見た目だけじゃない。中身から美しくということだ。
 それはクルマも同じである。今どきクルマを実用性だけで買う人はいない。だったらトラックやバンでいい。そうではなく、乗る人の身体はもちろん、時には頭や心まで気持ち良くしてくれるから買うのである。それはスタイリングであり、走りであり、質感であり、ブランド性であり、知的興奮を誘うエピソードである。クルマはある意味、五感で味わうプロダクトだ。だから楽しくも難しいのである。
 というわけでこの“ビューティフルカー”では私、小沢が美しさや知的エピソードを中心にクルマを語っていこうと思う。

【コンセプト】ハイブリッドよりもEVに近い

三菱「アウトランダーPHEV」
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 「これはプラグイン・ハイブリッドということになっていますが、実はEVに近い。そこが一番のポイントなんです」

 開発担当エンジニアの服部さんは、そう私に教えてくれた。

 2013年1月15日に追加された三菱「アウトランダーPHEV」。一見すると昨年末発売のSUV「アウトランダー」の単なる派生バージョンだ。ところが、その価値であり、存在感はおそらく普通のニューモデルよりもデカい。もしや三菱自動車にとっては同社が出した世界初の量産EV(電気自動車)「i-MiEV」に匹敵するレベルかもしれない。

 というのもこれはある意味事実上の「i-MiEV」の後継であり、進化型であり、後には引けない同社の電気自動車事業の次の中核となる可能性を秘めているからだ。見た目だけでは判断できない。

三菱「i-MiEV 12型」
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