「今年の大きな変化はグローバル化」と語るのは電通シンガポールのリージョナル・グループ・アカウント・ディレクターの宮野治彦氏だ。ブラジルのテレビ局が取材に来たり、コスプレコンテストで米国人が賞をとった。オーストラリアからの参加もあるなどアジア地域以外から来た人も少なくなかったという。AFAは元々日本のアニメをテーマにしたイベントだが、最近はアニメ以外の分野のコンテンツ紹介にも力を入れる。今年は「Japan Future Entertainment」として、日本からの出展にも力を入れたほか、ファッションイベントを開催したりしたのも特徴的。宮野氏は「日本のコンテンツは好きだけど、日本語でネットの情報が取れない層にAFAが喜ばれているという実感が持てた」と話す。

コスプレーヤーも多数!
AFAではコスプレの大会が開かれたこともあり多くのコスプレーヤーが集まった
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 こうした海外イベントには日本のコンテンツ関連企業も大きな関心を寄せる。背景にあるのは日本のアニメや音楽、ファッションなどで海外展開の拡大だ。政府は音楽や映画、アニメや漫画などのコンテンツ産業の拡大を「クール・ジャパン戦略」として進めており、日本経済を支える柱の一つに育てることを目指している。経産省は2013年、日本の文化を海外に売り込む企業に出資するファンド「クール・ジャパンファンド(仮称)」を設立する方針。国内のコンテンツ事業者にとって未開拓の海外市場は大きな魅力で、ここ数年は韓国ドラマやK-POPの人気などに刺激され、海外展開を探る動きが広がっている。

 そのため海外で開かれる日本文化関連のイベントはここ数年、コンテンツのアピールの場として注目されるようになった。“日本ファン”を多数集める集客力があるからだ。例えばフランスで毎年開催されている日本文化の博覧会「Japan Expo」には7月、21万人が集まった。米国で6月末から開催された「Anime Expo」の来場者も延べ13万人という。AFAも日本のエンタテインメントを認知してもらうためのイベントとして拡大している。

 AFAに初出展したアミューズは2012年に入りONE OK ROCKやflumpoolらのライブをシンガポールで開催してきており、11月24日にはPerfumeもライブを開催する。AFAへの出展もこうした海外展開の一環。相馬信之常務取締役は「インドネシアやマレーシアなど、マーケットが大きな東南アジア展開の拠点としてシンガポールにベースを置くとどうなるか、実験的に仕掛けたかった」と語る。

 AFAは今年6月にマレーシア、9月にはインドネシアでも開催するなど開催地域も広げ認知度も高まっている。「サイン会やライブなどを通じて若い世代のエネルギーを感じた」(ホリプロの鈴木克己取締役執行役員)――AFAをきっかけとしたシンガポール展開が「東南アジアでのコンテンツビジネスの足がかりになる」との期待も膨らむ。

ライブには計1万人超のファンが!
11月10日のライブにはまず「BABYMETAL」が登場。アイドルグループ「さくら学院」のメンバー3人が「重音部」として活動する派生ユニットでだが、文字通りのメタルサウンドで盛り上がった。最前列のファンは日本から来た人も少なくなかった
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左からSU-METAL、MOAMETAL、YUIMETAL。「初めての海外でドキドキしたけど、サイン会のときに日本語をしゃべってくれたりしてうれしかった」とメンバー。YouTubeには世界中からアクセスがあり「世界中の方がたには早く会いにいきたい」と言う
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「M.O.V.E」(左)と「fripSide」(右)のライブでも会場は大盛り上がり!
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夏には米国のAnime Expoにも出演したLiSAは昨年に引き続き出演。英語で呼びかけてファンをつかみ会場を一気に盛り上げた
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11月10日のライブの最後を締めたFLOWも今年が2回目の出演。ライブが深夜に及んだため演奏曲を減らして熱演。「終電がなくなっても残ってくれた人たちのために、最高のパフォーマンスをしようと思った」と言う
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