雑誌『日経エンタテインメント!』のコラムと連動するこのコーナー。毎月、1つのお題に沿って、これから大ブレイクしそうなニューフェースをピックアップし、マーティが集中的に聴き込みます。『日経エンタテインメント!』では、そのなかでも特にユニークだという「イチ推し」を中心に紹介。そして、こちらの「日経TRENDY Net」では、雑誌で紹介し切れなかった「さらにオススメ!」のアーティストについて、その魅力を語ります。

 今回のお題は「モデル系シンガー」です。

 最近の日本の音楽シーンでは、ファッションモデル出身のシンガーやバンドが、続々とCDデビューを果たしているよね。ちょっと前だと木村カエラさん、もっと最近だときゃりーぱみゅぱみゅのように、アーティストとして大成功するケースも増えていて、今やJ-POPの1ジャンルとして一大勢力を築きそうな勢いじゃん。

 そこで今月は、そんな「モデル出身シンガー」のニューフェースに注目。アーティストとしても今後ブレイクを果たしそうな5組をエントリーしました。

 その中から僕が「今月のイチ推し」に選んだのは、Milky Bunnyです。益若つばささんがカリスマモデルやテレビタレントしての顔とはまた違った一面を見せてくれる新曲『ナミダソラ』については、雑誌『日経エンタテインメント!』12月号で紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。

 ここでは、さらにおススメなSilent Siren、AMOYAMO、Yun*chi、モデルガールズの4組をピックアップ。それぞれのサウンドの聴きどころをチェックしてみました。

Silent Siren
『Sweet Pop! 』
『CUTiE』や『Ray』など、人気ファッション誌で活躍する読者モデル4人からなるガールズバンド。結成は2010年。これまでにインディーズで2枚のミニアルバムをリリースしている。キャッチコピーは、「全員読者モデルの“おしゃ♡カワ”ガールズバンド」。
『Sweet Pop! 』は、11月14日発売のメジャーデビューシングル。ボーカル&ギターの「すぅ」(吉田菫)が作詞を手がけている。
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 タイトルのとおり、まさに“スウィートポップ”な曲だね。Aメロ、Bメロ、サビ、ギターソロのすべてのパートにしっかりしたメロディーがあって、無駄な脂の部分がいっさいありません。雰囲気的にはアヴリル・ラヴィーンの“かわいいバージョン”みたいで、全体のテンションはロックバンド風だけど、甘くてソフトな面もあるのが楽しいね。

 中でも、いちばんのチャームポイントは、ほとんどのボーカルがハモリになっていることです。特にDメロなんて、完全に全部がハモリなんだよ。そのことで、仲のいい友達同士の“一体感”が強調されてて、ガールズバンドのにぎやかな雰囲気がガンガン伝わってきます。ライブで生演奏で聴いたら、ますます盛り上がるんじゃないかな。

 あと、この曲は、間奏のギターソロもハモリになってるんだよね。アドリブ風に弾きまくるソロとは違って、フレーズをきっちりタイトに決め込んだツインギターならではの素敵なソロで、そこだけ何回も聴き直しちゃったよ。今回聴いた5曲の中で、ギターのパートだけで選ぶなら、文句なしに“イチ推し”です。

AMOYAMO
『LET’S GO OUT』
『Zipper』や『KERA』などのファッション誌でモデルとして活躍し、原宿ガールズの間でカリスマ的人気を誇るAMOとAYAMOの2人組ユニット。結成は2010年。今年8月に、プレデビューミニアルバム『A☆M☆O☆Y★A★M★O』をタワーレコード限定でリリース。
『LET’S GO OUT』は、10月31日に発売したメジャーデビューシングル。the brilliant greenの川瀬智子が「Tommy」名義でプロデュースを担当している。
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 AMOYAMOの二人は、ジャケ写のイメージだけだと、ちょっとPUFFYっぽいよね。でも、実際に音を聴いてみると、PUFFYとはまったく似てなくて、もっとロックっぽい味がメインになっています。AYAMOちゃんがふだんよく着ているボーイッシュでロックなガーリーファッションを、そのまま音にしちゃったみたいなサウンドです。

 この曲は、プロデューサーの川瀬智子さんのセンスのよさが随所で光っていました。特に面白いポイントは、“合いの手”がいっぱい出てくること。普通、合いの手が一番多く使われるのはサビの部分だけど、この曲ではサビだけじゃなく、曲のあっちこちにいっぱい入ってるじゃん。上のSilent Sirenの曲と一緒で、生でライブハウスで見たら、ファンとのコール&レスポンスで、数倍余計に盛り上がれるはずです。

 もうひとつの冒険的なポイントは、サビのパートが繰り返されるごとに、毎回違う解釈になっていくこと。たとえばドラムとボーカルだけの演奏になったり、後半へ進めば進むほど、サビがどんどん楽しく“進化”していくんだよ。普通、そういうことをやっちゃうと曲全体がバラバラになりがちなんだけど、この曲はサビのメロディーが強いから、その心配はありません。最後の最後まで飽きずに楽しめる仕掛けで、こういう遊び心も、さすがTommyの川瀬さんだね。