先月からちょっとリニューアル、雑誌『日経エンタテインメント!』と連動する形となったこのコーナー。毎月、1つのお題に沿って、これから大ブレイクしそうなニューフェースをピックアップし、マーティが集中的に聴き込みます。『日経エンタテインメント!』では、そのなかでも特にユニークだという「イチ推し」を中心に紹介。そして、こちらの「日経TRENDY Net」では、雑誌で紹介し切れなかった「さらにオススメ!」のアーティストについて、その魅力を語ります。

 J-POPの世界では、今年も女の子アイドルグループの快進撃が続いてるよね。しかも最近は、AKB48に対するSKE48やNMB48みたいな“妹グループ”も続々とヒットを飛ばして、ますます目の離せないシーンになってきてるじゃん。

 そこで今月は、そんな“妹グループ”の次世代組に注目。今年メジャーデビューを果たしたばかりのフレッシュな5組をエントリーしました。

 その中から、僕が今月の「イチ推しニューフェース」に選んだのは、名古屋発の女子中学生6人組「チームしゃちほこ」です。日本のアイドルソングの“伝統”と“未来”が両方詰まってて、遊園地みたいに楽しいデビュー曲『ザ・スターダストボウリング』については、雑誌『日経エンタテインメント!』11月号で詳しく分析しているので、ぜひチェックしてみてください。

 ここでは、さらにオススメな4組「ベイビーレイズ」「乃木坂46」「まなみのりさ」、「E-Girls」をピックアップ。アイドル戦国時代に名乗りを上げた次世代グループの「聴きどころ」に迫ってみます。

ベイビーレイズ
『ベイビーレイズ』
9nineや元AKB48の小野恵令奈が所属する事務所、レプロエンタテインメントからデビューした5人組アイドルグループ。同事務所の先輩に当たる菊地亜美(アイドリング!!!16号)が“指導役”を務め、公式のYouTube動画にもたびたび登場している。グループ名と同じタイトルのこの楽曲は、9月26日に発売されたデビューシングル。
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 この曲は、今回聴いた中では一番個性的なサウンドでした。曲全体にエネルギーが満ち溢れてて、イントロが始まった瞬間から「エキサイティングな曲になりそう!」っていう予感がするじゃん。今までのアイドルソングの世界になかったタイプの路線で、すごくワクワクしちゃったよ。

 ボーカルも、他のアイドルグループと比べると、タフでハードなキャラが伝わってくるのがすごく印象的だね。間奏のギターソロは思いっきり“どメタル”だけど、ダサくて古臭いヘビメタじゃなくて、エクストリームスポーツのBGMに似合いそうな、クールで最先端のメタルです。アイドルソングなのに、サーフィンやスノボの映像のバックで流れても、ぜんぜん違和感なくハマリそうじゃん。

 ただ、曲の個性的なサウンドと比べると、メンバーがジャケ写で着ている衣装は、ちょっと子どもっぽい印象がします。「Raids=襲撃する」っていうグループ名に引っかけて、おもちゃの銃をベルトに差しているアイディアも、欲を言えば、もうひとヒネりしてほしいかな。まだデビューしたばかりのグループだから、ビジュアルのコンセプトも含めて、今後のさらなる進化に期待したいね。

乃木坂46
『走れ!Bicycle』
秋元康がプロデュースを務め、AKB48の“公式ライバルグループ”として、11年8月に結成。グループ名の「乃木坂」は、所属レコード会社であるソニー・ミュージックエンタテインメントの「SME乃木坂ビル」が由来。『走れ!Bicycle』は8月22日に発売された通算3枚目のシングル。オリコンの週間シングルチャートで、初登場1位を記録した。ハウス食品「メガシャキ」CMソング。
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 この曲は、思いっきり、初期の頃のAKB48っぽいサウンドだね。メンバーが女子高の制服姿で写っているジャケ写のイメージも、いかにもプロデューサーの秋元康さんらしい演出じゃん。

 サウンド的にどのへんが「初期のAKB48っぽい」かというと、一番の特徴は、「人数の多さ」を感じるコーラスの重ね方です。それも、ハモリじゃなくて、同じパートをユニゾンで大勢でいっしょに歌ってるから、合唱部のコーラスみたいな聴こえ方になって、余計に人数の多さを感じるんだよ。

 あと、この曲の間奏は、ビートルズの『デイトリッパー』のプチパクリだよね(笑)。昔のPUFFYの曲に、ビートルズの名曲をちょこっとだけ改造したみたいなフレーズがよく出てきてたけど、それと同じで、わかる人にはわかる面白い仕掛けです。乃木坂46のメンバーは、ビートルズの元曲なんて誰も知らないだろうけど、そのジェネレーションギャップも楽しいね。