いつも『日経エンタテインメント!』、それからこの「日経トレンディネット」の連載を読んでくれている皆さん、どうもありがとうございます。

 9月発売の『日経エンタテインメント!』10月号から、J-POPサウンドの「最前線」を、みんなにより深く体験してもらうために、僕の連載「J-POPメタル斬り」を少しリニューアルしました。今までは、気になるアーティストをランダムに取り上げていたけど、これからは毎月ひとつのお題に沿って、これから大ブレイクしそうなニューフェースを集中的にピックアップ。誌面では、その中でも特にユニークだと僕が思う「イチ推し」を中心に紹介していきます。そして、こちらの「日経トレンディネット」では、雑誌で紹介し切れなかった「さらにオススメ!」のアーティストについて、その魅力を語ります。

 1回目となる今回のお題は「伸び盛りのバンド」。メジャーデビューして1~2年、そろそろ2ndアルバムが出たくらい…というイキのいいバンドをまとめて聴いてみました。

 その中から、僕が「今月のイチ押しニューフェース」に選んだバンドは「androp」です。いろんなジャンルを絶妙のセンスでミクスチャーした彼らのサウンドについて、『日経エンタテインメント!』10月号で詳しく紹介しているので、よかったらチェックしてみてください。

 そしてここでは、まだまだ要注目のバンドとして「MAN WITH A MISSION」「Fear, and loathing in Las Vegas」「back number」「ねごと」を紹介します。どのバンドも、今後さらに大バケする可能性を秘めている、面白い存在だよ。

MAN WITH A MISSION
『FROM YOUTH TO DEATH』
「顔はオオカミ、体は人間」という外見の5人組バンド。今年の夏、夏フェスに10本以上出演し、フランスのJapan Expoほか、海外進出も始めた。『FROM YOUTH TO DEATH』は、7月18日発売、オリコン4位を記録した2ndフルアルバム『MASH UP THE WORLD』からのリードトラック。
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 彼らは、まずなんといっても「オオカミの仮面をかぶって歌う」っていうコンセプトが最高だね。僕は、子供のころにKISSで育ってきた世代だから、こういう仕掛けのあるロックバンドは大好きです。夏の野外ライブでは暑くて大変だろうけど、万が一メンバーのひとりが倒れちゃっても、他のミュージシャンにかぶせちゃえば、バレずにごまかせるのも利点だよね(笑)。

 サウンドについて言うと、このバンドは、今回聴いた5組のバンドの中で、いちばん海外ウケしそうな気がします。

 僕がそう思った一番のポイントは、ボーカルの人の声域。日本の伝統的なロックボーカルって、外人の耳で聴くと、ちょっと音域が高すぎて違和感があるんだけど、このボーカルはそれより少し低めで、外人の耳にすんなり馴染みやすい声域なんだよ。メロディーも意外と洋楽のロックに近いし、海外のロックフェスでも人気が出そうだね。

Fear, and loathing in Las Vegas
『Scream Hard as You Can』
エモやメタルなどをベースにしたハードなサウンドと、オートチューンボーカルやシンセサイザーのダンスビートを融合させた6人組バンド。『Scream Hard as You Can』は、オリコン4位を記録した、8月8日発売の2ndアルバム『All That We Have Now』からのリードトラック。
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 最近のJ-POPでは、「ジャンルミックス」がひとつの重要なキーワードになってきているよね。このFear, and loathing in Las Vegasも、そのいい例。ギターが歪みまくったヘビーサウンドの上に、現代的なダンスミュージックの音色やフレーズを乗せちゃうなんて、超おいしい融合じゃん。

 細かい構成とかより、とにかくラウドで大暴れしちゃおうっていう曲だから、ライブハウスで聴くと、さらに盛り上がりそう。ONE OK ROCKあたりのファンなら、気に入る確率がかなり高いバンドだと思います。