2012年7月21日、デンマークの激安雑貨チェーン「タイガー・コペンハーゲン」のアジア1号店が、大阪・ミナミのアメリカ村にオープン。初日には約400人が開店前に並び、終日大勢の客でにぎわった。

 三角公園近くのプレヴュービルに、売り場面積530平米、2層の大型店を出店。北欧デザインのカラフルでユニークな生活雑貨を約1000アイテムそろえ、均一の低価格で販売する。欧州の標準店は売り場面積200~300平米で約2000アイテムを展開。毎月300アイテムが入れ替わるが、日本1号店は入荷が間に合わず半分のアイテム数でのスタートとなった。順次新商品を投入し、3カ月後に2000アイテム、半年後には2800アイテムに拡大する予定だ。初年度の売上高約1億円をめざす。

 日本1号店を大阪に出店した理由は、「東京はマーケットが巨大なうえ、毎日多くの店舗がオープンしているので、その中に埋もれてしまう。大阪はコンパクトな都市なので注目されやすい。関西の人はカラフルなものが好きだと聞き、1号店にふさわしいと判断した」(タイガーを運営するゼブラA/Sのレナート・ライボシツCEO)。

 大阪の中でもアメリカ村はヤングカジュアルファッションの聖地。一時の隆盛は見られないものの、アジアからの観光客も含め、多くの若者が往来する。また、心斎橋や御堂筋からも近く、「都心の中心部やSCでスタイリッシュな低価格品を売る」タイガーの戦略を生かせる立地といえる。

 さらに日本市場については、「ポテンシャルの高いアジアの中でも日本は世界で2番目の規模の小売り消費市場。イケア、H&Mといった北欧の小売企業が成功していることも参考になった」と、ゼブラA/S日本法人・ゼブラジャパンのクラウス・ファルシグ社長は話す。今後の計画では、年内に2店舗を大阪市内に出店。商圏特性の異なる店舗での実験結果を踏まえたうえで、ほかのエリアにも展開していく。

 タイガー・コペンハーゲン(欧州では「タイガー」)は1995年、デンマークの首都コペンハーゲンに開業。それまで複数の業態を展開していたが、店名を統一して価格も10デンマーククローネ(日本円で130円程度、2012年7月20日時点)に統一した。CEO一家が動物好きなことから店名を「タイガー」に名付けたという。

 2000年代に入り、欧州各地で店舗網を拡大。デンマーク以外は全て現地の企業との合弁会社が運営する。現在、欧州16カ国で150店舗を展開し、2011年度の売上高は9400万ユーロ(日本円で90億5900万円、2012年7月20日時点)。買い上げ客数は年間1800万人を超える。今年度は欧州に65店舗、大阪に3店舗を出店する計画。9月1日には、イタリア・ジェノバにカフェを併設した最大店舗を開業する。

大阪・アメリカ村の三角公園近くに開業した「タイガー・コペンハーゲン」日本1号店。カラフルな店内に比べ、外観はシックなデザイン
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中央が吹き抜けになった開放的な店内。カラフルな商品を引き立てるために、白を基調としたシンプルな内装となっている
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タイガーのスタッフは全員、アフロヘアのウィッグを着用している。欧州の店舗に合わせているのだとか
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