強度は牛革の数倍、重厚な質感、使い込むほどに深みを増す色合いとツヤが特徴のコードバン。コードバンとは「馬の臀部の革」だ。正確には馬の臀部の中で、特に繊維が緻密なコードバン層と呼ばれる部分を取り出し、磨き上げて作る革を指す。製革に手間がかかり、1頭の馬から採取できる量も少ないことから希少価値が高く、「キング・オブ・レザー」「革のダイヤモンド」の別名を持つ。

表面にランドセル用コードバンを使ったメンズ長財布。実勢価格3万3600円
[画像のクリックで拡大表示]

 兵庫県姫路市の新喜皮革は、原皮の仕入れからタンニンなめしによるコードバン製革、コードバン製品の製造販売まで一貫して手掛ける世界でも例を見ない馬革専門のタンナーだ。

「作れない色はない」と胸を張る金田光泰工場長

 同社のオリジナルブランド「ウォームスクラフツ マニュファクチャー」は、タンナーの強みを生かし、最上クラスといわれるランドセル用のコードバンを使ったメンズ長財布を発表。3月から東京の「阪急MEN'S TOKYO」や大阪の「阪急百貨店メンズ館」などの直営店で販売したところ、本物志向の男性の人気を呼んだ。月産20本が限界のため、生産が追い着かないほどだ。8月には赤や紺など他色も販売するという。

出荷前のコードバン。これらが高級財布、ベルト、ランドセルなどへと姿を変える
[画像のクリックで拡大表示]