「無塩醤油SOY\-ZERO(スプレータイプ80ml)」(840円)。現在、予約を受け付けており4月末から発送予定。「ボトルタイプ(100ml)」(840円)はすぐに出荷可能(画像クリックで拡大)

 福岡市のしょうゆメーカー・福萬醤油が2011年11月に発売した、塩分濃度0.3%のしょうゆ風調味料「ソイゼロ」が好調だ。本店以外はショッピングモール、ドラッグストアなど、10カ所程度でしか販売していなかったが、5カ月間で1万本以上も売れた。反響の大きさに驚いた同社はこの4月から量産体制を整え、販路拡大を予定している。

 同社代表の大浜大地氏によると、商品を開発した第一の理由は高血圧の人でもしょうゆの香りを楽しむ事ができる商品を作りたかったこと。そして「しょうゆ好きな人の減塩を応援したい」と思ったこと。また同社ではしょうゆのティスティングバーを営んでいるが、しょうゆや味噌に含まれる天然のアミノ酸の素晴らしさを知り、「飲んで味わえるしょうゆ」を作りたいという思いが強くなったためだという。

 開発・醸造にあたっては、福岡県醤油醸造協同組合理事で農学博士の野田義治氏に協力を依頼。醸造に使用するアルコールを調整し、アルコールに強いしょうゆこうじを培養、醸造環境を20℃に保つなど、醸造工程に最新の技術を駆使することで製品化を実現した。また容器と使用方法についても同社スタッフ全員が試作品を実際に使い、ボトル型のほかにしょうゆ専用のスプレー型容器を採用。「スプレーすることで、しょうゆの香りがより鮮烈に感じられる」(大浜氏)という。

 塩を加えて普通のしょうゆのように使う方法のほかに、日本酒にスプレーしたり漬物にスプレーしたりしても、アミノ酸効果で旨みがアップするという。購入者からの声で最も多いのは、「塩分フリーのおしょうゆが欲しかった」「高血圧なので助かる」という声。料理人からは「塩味が無く、しょうゆの香りと旨味だけが料理に使えて便利」という声も寄せられている。最近はお気に入りの「マイ塩」にこだわる人が多く、「自分の好きな塩でしょうゆが作れるのがうれしい」という声も。「ソイゼロをいつものおしょうゆにブレンドすることで、適量の塩分のマイしょうゆを楽しんでいただけるよう応援したい。またこれをきっかけに、いつも使っている調味料の塩分に興味を持って知ってほしい」(同社)。

(文/桑原恵美子)