4月1日のサービス開始を控えた携帯マルチメディア放送「モバキャス」と、モバキャス専用の放送局「NOTTV」。対応するスマートフォンやタブレットデバイスも発表され、サービス開始への準備も整いつつあるようだ。その展望と課題について確認してみよう。

“ライブ放送”に注力した番組編成

 テレビ放送が地上波デジタルへ移行するのに伴い、空いた周波数帯のうちVHF-HIGH帯(207.5〜222MHz)を用いて提供される携帯マルチメディア放送。これまでの経緯を振り返ると、NTTドコモを中心に、日本の地上波デジタル放送(ISDB-T)をベースとしたISDB-Tmm方式を推進する陣営が、2010年の9月に免許を獲得。昨年7月には、ISDB-T方式を推奨する「ISDB-Tマルチメディアフォーラム」が、携帯マルチメディア放送の総称を「モバキャス」にすると発表した

 さらに、NTTドコモやテレビ各社、端末メーカーなどが出資しているmmbiが、モバキャス専用の放送局「NOTTV」を立ち上げ、月額420円でサービスを提供すると発表したのが、昨年11月。そして、今年4月1日のサービス開始に向けて準備が整った2月16日、NOTTVのサービス概要や、モバキャス対応端末が発表されたのである。

 NOTTVは3チャンネルの放送と、蓄積型コンテンツの配信を、柔軟に編成して提供するサービスとなる。なかでも大きな特徴として挙げているのが“ライブ放送”だ。

 mmbiの小牧次郎常務は、Ustreamやニコニコ生放送など、近年人気を博すインターネットを経由したライブ放送サービスは、回線の混雑によって視聴できなかったり、輻輳を起こしたりすることは避けられないと話し、一方でNOTTVは放送波であるため、輻輳の影響を受けず、ライブ放送に適しているとした。

 こうしたことから番組編成も番組全体の半数を生放送にするとしている。毎日7時間生放送で提供する「notty★LIVE7時間!」をはじめとした自主制作番組から、Jリーグやプロ野球などのスポーツ中継、ニュースや天気予報まで、ライブな情報を提供することに注力するようだ。

 生中継番組に加え、BS・CS放送の人気番組やアニメや海外ドラマなどの独自調達番組も提供。番組編成を見る限り、特定の層にターゲットを絞るのではなく、比較的幅広い分野を揃えた内容となっている。

インターネットのライブ配信と異なり、NOTTVは視聴者が多くても輻輳を起こさないことから、生放送番組に力を入れるという
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毎日7時間生放送で情報を提供する「notty★LIVE7時間!」。押切もえや磯山さやか、宮地真緒などが司会をつとめる
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