2012年1月20日から25日まで、パリのバスチーユデザインセンターで「365日(サンロクゴ) Charming Everyday Things」という展示・販売会を行った。私自身が初めて手がけたプロジェクトだったが、多くのフランス人が来場し、日本のモノを見て、購入していった。
日本の日用品をパリで紹介
「365日(以下、サンロクゴ)」は、経済産業省クール・ジャパン室が手がけるプロジェクトの一つで、日本の暮らしに寄り添う日用品の数々――バッグ、ストール、アクセサリー、食器、台所用品、文房具など――を国内外の人に知って、買ってもらうことを意図している。具体的には、日本の知恵や技、美意識が生きている品を、日本古来の日めくりカレンダーに添って1日ひとつずつ365点をセレクトし、BtoBとBtoCの双方を視野に入れて、パリで展示・販売を行った。
パリで紹介される日本のモノというと、一部のイメージに偏りがちだった。海外から見た一昔前の日本的なるもの、いわゆる“フジヤマゲイシャ”的な世界。あるいは、美術品のような工芸職人の技が光る1点限りのもの。マンガ、アニメ、キャラクターといった領域のもの。ハイテク技術を駆使した便利なものなどなど――。そうではなく、まさに「サンロクゴ」というネーミングが象徴しているように、普通の日本人の暮らしを取り巻くものを、ありのままに紹介したいという思いが、このプロジェクトには込められている。
また、365個のモノを取り上げる過程を通し、四季の移り変わり、お正月や雛祭りといった歳時記、受験や就職活動といった行事などを、さりげなく盛り込んだ。365個のモノが一堂に会した時、その裏側に、日本の暮らしがさりげなく浮かび上がってくることを想定したのである。
物書きとして多くの取材を通して感じるのは、日本の各地において、モノ作りそのものについては、補助金はじめ、デザインプロデュースなどが進んではいるものの、それを流通させたり、知らしめる部分が置き去りにされていることだ。さまざまな産地を訪れると、補助金で作られたモノが数多く放置されている。聞けば、作ったはいいが、その先にどうやって売るかが、予め想定されていないために、そのままになっているという。実にもったいないことである。
つまり、良いモノが知られていない、買われていない、使われていないことが、驚くほど多いのである。逆に言えば、そこに力を注ぐことで、日本のモノ作りの現場が元気になったり、売り場が楽しくなったり、消費者の買い物の幅が広がってくる――そんな常日頃の問題意識を少しでも解決しようと、私自身が手を挙げて「365日」を立ち上げた。多くの企業の協力・協賛を得たことに感謝しながら、方向性は間違っていないと確信している。











