着物と羽織以外に何が必要?

 着物を着るに際し、着物と羽織以外にも不可欠なものが、下のリストに挙げた7点だ。

 汗取りと防寒を兼ねて着るのが、肌じゅばんなどの下着。長じゅばんの役目は、着物の滑りをよくすることだが、「色柄も重要。着物の袖口からはっとするような長じゅばんがのぞくと、おしゃれで人目を引く。鳥獣戯画など、遊び心のあるタイプがお薦め」(泉二さん)。

 半襟は、合わせる色により、顔色を明るく見せたり、引き締めたりできるアイテム。何色かそろえておきたい。

 帯のなかで最も一般的なものが幅10cm、長さ4m前後の角帯。胴に巻いた後、たれ先を折り返して長さを調整するため、体形を問わず使える。角帯にも着物と同様に「先染め」と「後染め」とがあり、総じて「先染め」のほうが格は上。このほかに足袋、草履、羽織紐なども必要だ。

 七つ道具は、着物や羽織と「格」を合わせることも大切だ。間に合わせで適当なものを買うと、統一感のない、ちぐはぐな見た目になりかねない。長く使えるものが大半なので、多少値は張っても、上質な素材を使った高級感のあるものを吟味したい。

【半襟】
顔の印象を左右する半襟は多彩な色を
首元の汚れがつかないよう、長じゅばんに付けて使用するのが半襟。足袋と同様に白は正装用。「濃色の半襟は顔の印象を引き締め、淡色は表情を優しく見せる効果があります。色半襟を幾つかそろえて着物とのコーディネートを楽しんでは」(泉二さん)。遊び心で時には刺繍入りを選ぶ手も。

■上写真の半襟(無地)各2940円、右下写真の半襟(刺繍)各1万2600円
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【足袋】
1足目は着物と同系色の無地を
足袋といえば白が思い浮かぶが、白足袋は基本的には正装用。紬などの街着に合わせるなら色足袋のほうが、かしこまりすぎず、センスがよく見える。「最初は着物と同系色の無地を選ぶといい。2足目以降は同系色だけでなく差し色を効かせると、より『着慣れた感じ』に見せられます」(泉二さん)。

■足袋(茶、グレー、紺)各4180円、同(生成り)2940円、同(白)3255円
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【長じゅばん】
表からは見えない長じゅばんに凝ってこそ粋
着物の滑りと裾さばきをよくするために着る長じゅばん。奢侈(しゃし)禁止令で着物は地味なものに限ると定められた江戸時代以降、表から見えない長じゅばんに凝るのが、日本男性に受け継がれる美学となった。鳥獣戯画、銀座の風物、江戸の古地図が染められた長じゅばんは、そうした美学を受け継ぐもの。

■写真左から、長じゅばん生地(鳥獣戯画)8万9000円、同(銀座のものがたり)7万8000円、同(江戸の古地図)15万8000円
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【肌じゅばん ステテコ 腰紐】
汗や汚れから着物を守る肌着と腰紐は必須
肌じゅばんは、長じゅばんや着物に汗を移さないための肌着。写真のようなさらし木綿は吸水性が高く、汗をかきやすい人も安心だ。ステテコも汗を吸収し、裾さばきをよくする肌着。腿や膝裏の汗を取るので、長時間座ったときなども着物にしわが寄りにくい。腰紐は長じゅばんと着物の着付け用に2本必要。

■肌じゅばん/M・L3990円、LL4180円 ステテコ/M・L3990円、LL4180円 腰紐/M940円、L1050円
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【草履】
格の高い草履ならホテルやバーへも堂々と
足を載せる台が木や竹でできた下駄は素足でも履ける、いわばサンダル。一方、布や革で台を包んだ草履は足袋を合わせて履く、一段格が上の履物で、ホテルやバーなど気の張る場へも堂々と履いていける。最初の草履は着物の色と同色のタイプを。1〜2cmかかとが出るのがジャストサイズだ。

■草履M5万2500円、L5万4400円
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【羽織紐】
センスが光る、和の装いの名脇役
羽織に装着するのが羽織紐。男性の第一礼装である、五つ紋付きの羽織袴には大きな房が付いた組紐タイプの羽織紐を合わせるが、街着であれば同じ組紐でも、房が小さめのものや房なしがいい。中央にチャームが付いたビーズタイプや、チェーンタイプなど、アクセサリー感覚で使える羽織紐もある。

■写真上から、羽織紐(龍)3万9900円、同(平源氏組み房なし)5万2500円、同(縒(よ)り房)1万9800円
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【帯】
外出に向くのは硬い生地で作られた角帯
帯には、柔らかい生地でできた「兵児(へこ)帯」と、硬めの生地を使った幅10cmほどの「角帯」とがある。兵児帯は家でくつろぐときの帯で、外出時は角帯に替える。写真はすべて角帯。一番上は機(はた)で織る際、筬(おさ)を使わず職人の爪で縦糸に横糸を組み込む格調の高い「綴(つづれ)織り」で、3番目は紬の生地に更紗柄を染めた帯。一番下は車輪梅の幹を煮出した液で染め、鉄分の多い泥につけてもみ込んだ大島紬用の糸で織った帯。それ以外はすべて京都西陣で織られた西陣織。

■写真上から、角帯(綴れ織り)15万8000円、同(西陣織)14万4900円、同(更紗柄)9万8000円、同(西陣織)18万円、同(西陣織)29万8000円、同(大島紬の糸で織ったもの)14万5000円
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