16枚入り(2枚×8袋)の小箱630円、30枚入り(2枚×15袋)の大箱1050円。鍋物やお吸い物の具としてせんべいを入れるのもオススメ。汁を吸ったせんべいは、“ふ”のようなチュルンとした食感になるそうだ
日本一のかつおぶし生産地・鹿児島県枕崎市で、かつおぶしを使ったせんべいがヒットしている。その名も「薩摩海鮮かつおせんべい」。2011年11月の発売から1カ月間、1週ごとに売り上げを1.5倍ずつ伸ばし、特に鹿児島中央駅の土産ショップ「おさかな天国」では、発売から1月中旬現在まで売り上げナンバー1をキープし続けるなど、その人気は高まっている。
販売元は老舗水産加工会社の中原水産(鹿児島県枕崎市)で、同社の立ち上げた「薩摩海鮮かつ市」というブランド発の第1弾商品として開発された。「鹿児島県にはおいしい出汁素材が豊富にあり、かつおぶしもその一つ。けれど、鹿児島のかつおぶし市場は疲弊してしまっているのが現状です。それを打破し、鹿児島のかつおぶしのおいしさを知ってもらおうと考えた結果、かつおぶし入りせんべいという商品に行きつきました」と話すのは、同社事業部事業部長で同商品の発案者でもある阿野武士さん。
阿野さんの実家はせんべい屋を営んでおり、そこからこの商品の着想を得たという。だが、実際に作るとなると難しく、特に味の調整には苦労を伴った。「かつおせんべいには長期熟成させた『本枯れ節』を使用しますが、入れる分量の調整が難しい。多すぎるとかつおの香りが強すぎて味のバランスが崩れるし、少ないとすぐに香りが消えてしまう」(阿野さん)。半年ほどの開発期間で、20回以上も試作を繰り返した。その過程で、つなぎとして魚のすり身を加えるという工夫も加えた。複数の魚の身をあわせることで、かつおの風味に負けない旨味を作り出す狙いだ。
その結果出来上がったせんべいは、サクサクと軽い食感と魚介の旨み、ふわっと抜けるかつおの香りの組み合わせが絶妙。焼酎のおつまみにも最適で、子どもだけでなく大人でも楽しめる。2011年10月に鹿児島県水産物品評会で県知事賞を、同年11月には鹿児島県新加工食品コンクールで優秀賞を受賞するなど、高評価が相次いだ。
「この商品を通じ、『かつおぶしと言えばかつ市』と認知してもらうのが目標です」――。そう阿野さんが夢を託す同商品は、同社通販のほか、鹿児島空港や鹿児島中央駅、地元の土産屋などでも購入できる。枕崎市で生まれたかつおせんべい。その躍進はまだ始まったばかりだ。
(文/磯田大介=Office Ti+)











