キャリア各社の勢いを示すバロメーターとして、注目を集めている携帯電話の純増数。だが昨年12月の純増数を見ると、その評価のあり方について考え直す時期が来ているようにも感じてしまう。

NTTドコモが大幅に躍進

 電気通信事業者協会(TCA)が毎月発表している携帯電話・PHS契約数の事業者別純増数。近年はキャリア各社の好不調を占う上で重要な指標として、メディアや業界関係者など多くの人から注目されるようになった。

 1月11日、先月(2011年12月)の各社の純増数がTCAから発表された。今回は契約数に非常に大きな変動があった。というのも、NTTドコモが42万9900、auが29万4300、ソフトバンクモバイルが37万7300と、最近不調だったNTTドコモが、一気に純増数トップになったからである。

 特に他の2陣営がiPhone 4Sを投入して以降、NTTドコモは純増数で3位と苦戦していた。だが、冬商戦まっただ中の12月に入った途端、ソフトバンクモバイルに5万近い差をつけ、一躍トップに躍り出たのである。一方で、2010年4月以降、純増数トップの座を守り続けていたソフトバンクモバイルは、21カ月ぶりに純増数トップの座を譲り渡すこととなった。

 なぜこのような現象が起きたのかというと、1つには、Xiを搭載したスマートフォンの販売が本格化したことで、Xiの契約数が増えたことが考えられる。TCAのシステム別契約数を見ると、NTTドコモのLTE(Xi)の契約純増数は49万500件と、大幅な増加傾向を示しているからだ。

 しかしこの値には、機種変更でFOMAからXiに移行した数も含まれるため、すべてが新規契約数の増加に結び付いているわけではない。ゆえにXiだけで純増数がここまで急増するとは考えにくく、要因は別のところにもあると考えられる。

主要3キャリアの、2011年における契約純増数推移(TCA発表資料を基に作成)