環境や地域社会に配慮していると第三者に評価・認証された木材から作られた「FSC\(R\)森林認証紙」を使用。また、メディア・ユニバーサルデザインの普及、啓発などを目的とし、同商品の売り上げ1パックにつき5円がNPO法人メディア・ユニバーサル・デザイン協会に寄付される(画像クリックで拡大)

 職場だけでなく日常生活でも書類作成や文書連絡はパソコン入力が増え、手書きの機会が少なくなった昨今。久々の手書きはうまく書けない……という人も多いようだ。例えば封筒に書類などを入れて郵送する際の宛名書き。大量発送なら印字シールを使用してもいいが、少量なら手書きだろう。そんな時に起こる「宛名が曲がって上手く書けない」という問題を解決した封筒が注目を集めている。

 紙製品の総合メーカー・山櫻(東京都中央区)が2011年10月に発売した、住所と宛名を曲がらずに書ける「UD封筒」。不規則に見えるストライプ柄は単なるデザインのようだが、実は住所や宛名を書く部分が太くなっており宛名書きのガイドの役割を担っているのだ。書き始める位置や文字サイズもバランスよく配置できるので罫線の中に文字を配置しているような安心感があり、手書きが苦手という人にも使いやすい仕様になっている。このデザインのベースとなったのは、2010年に開催された全日本印刷工業組合連合会が主催する「第4回メディア・ユニバーサルデザインコンペティション」学生の部において、最優秀賞を受賞した飛田誠さんの作品。コンペ主催団体より紹介を受けた同社が実用化し、販売を開始した。

 ユーザーには「盲点だったアイデア」「使いやすく便利」と好評、全国の文具店からも発注が殺到し、2カ月で600パックを販売した。「紙製品は新商品が世間へ出回るのに3年かかるといわれています。この商品も1年目はサンプル営業で終わると思っていたので、この数字には驚いています」と話す同社企画の倉持建作さん。A4判用紙を折らずに封入できる角2(10枚入/420円)、A4判用紙三つ折り用の長3(10枚入/210円)の2種類で、それぞれクラフト紙とケント紙を使用した2タイプがある。現在は同社サイト、全国文具店などで販売しているが、今後はセレクトショップなどにも販路を拡大したいと意気込む。誰もが使いやすいユニバーサルデザインなので、さらなる需要の広がりに期待したい。

(文/梶 里佳子)