こんにちは。博報堂若者生活研究室の原田曜平です。今回は、私が普段から親しくしている、ある1人暮らしの男子大学生(20歳)の家に泊まらせてもらったときの話です。

 以前、私が普段行っている「街頭声かけ調査」の様子を、日経トレンディネット編集部さんに取材して頂きましたが、私はこの「お泊まり調査」も定期的に実施しています。調査の世界では、インタビュールームに5、6人の若者を集めてインタビューするという「グループインタビュー」という調査手法がよく用いられます。しかし、たったの1、2時間、しかも初対面同士の複数人に一度に話を聞いても、なかなか本音や実態を引き出すことが難しい場合があります。特に調査対象がシャイな若者であれば、なおさらです。

 しかし、「お泊まり調査」として、彼らの部屋で一晩中いろいろな話をしながら過ごしていると、「この子はこういうタイプだから、この場所を住まいに選んだんだな」「この子は全く勉強はしていないけど、意外にも本は結構読んでいるんだな」などと、グループインタビューの場では絶対に見えてこない若者の本音や実態が手に取るように見えるのです。

 つまり、お泊まり調査ではグループインタビューで得られる「表層的な言語情報」だけではなく、「深層心理に迫る言語外情報」まで引き出すことができるのです。人間が発信する情報は、言語よりも圧倒的に言語外情報の方が多いわけですから、若者たちといわゆる「裸の付き合い」を日常的にすることは大切だと私は考えています。

 ……と、やや講釈が長くなりましたが、本題に戻ります。彼の家でお酒を飲んで語っていると、普段の彼の生活を見たいという私の要望に応え、彼がゲームを一緒にしようと提案してきました。彼はよく友達を家に呼んで、いわゆる「宅飲み」をするそうですが、その際に欠かさず皆でやるのがゲーム。ただ語るだけだと話のネタが尽きてしまうので、ゲームを酒の肴にしているようです。