ユビキタスエンターテインメントの近藤 誠氏
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 ユビキタスエンターテインメント社長兼CEOの清水 亮氏と同社の近藤 誠氏は「Android向けビジネスの展望―なにをどう作り、売るか」をテーマに講演した。

 多くの機能強化が図られたHTML5の登場で、端末特有の専門知識を必要とせず、さまざまな環境で動作するアプリが作れるようになった。だが、近藤氏は「現状ではカメラ機能で写真が撮影できなかったり、音の再生が難しいなどの欠点が存在する」と明かす。「デバイス特有の機能がフルに使え、しかも高速に動作する点がネイティブアプリの優位性」と指摘する。

 HTML5に不足している要素を補うために同社が開発したのが「enchant PRO」だ。iPhoneやAndroidスマートフォンの内蔵カメラなどの機能にアクセスし、得られた結果をHTML5に渡す役目を果たすミドルウエアである。

 特徴が、機能を呼び出すためのプログラムがとてもシンプルで済むことだ。カメラ機能を利用するためのプログラムは、わずか5行で済むという。カメラ機能が使えるようになるので、QRコードの読み取り機能やARマーカーの認識機能も実装できる。制作したアプリ内にenchant PROが含まれる形になるので、そのままアプリストアで公開できるのもメリットだ。同社のゲーム投稿サイト「9leap」経由で公開するならば、無料で利用できる。

 「HTML5だけではできなかったことが、短いコードの追加だけでできるようになる。今後、3Dグラフィックス描画機能の実装をはじめ、NFC(近距離無線通信)やバイブレータへの対応も図っていきたい」と、今後の展望を語った。

 清水氏は「事業として考えると、Androidマーケットでゲームアプリを売って儲けるのは無理。ソーシャルゲームなど、少額のお金を何回も支払う仕組みの都度課金(個別課金)制ゲームしか儲からない」と断言する。「アプリは、今後誘導したいWebサイトへの窓口、つまりブックマークとして活躍させるべき。誘導したWebサイトでより上質なサービスを提供することで、対価を得るようになる」と見込む。

(文/磯 修=日経トレンディネット)