「エースをねらえ!岡ひろみの美燃系ピリ辛トマト鍋」(750g/400円)はオリジナルブレンドの唐辛子を加えたピリ辛テイスト。「エースをねらえ!お蝶夫人の美麗系コラーゲン白湯鍋」(750g/400円)は、女性に人気のコラーゲン6000mg配合(画像クリックで拡大)

 内食化傾向・節約志向が続き、今年も激化している鍋スープ市場。鍋スープ市場では後発でシェアを伸ばしきれずにいた丸大食品(大阪府高槻市)は「味の良さだけでは他社品との差別化が難しい」と、発想を転換。他社には無いインパクトのあるパッケージで手に取ってもらう作戦に出た。そこで着目したのが、現在40〜50代の主婦層が10代の頃に圧倒的な人気を誇っていたコミック「エースをねらえ!」のキャラクター。「『エースをねらえ!』は1973年から1980年まで連載された作品ですが、同時期にアニメ化し、1990年まで再放送されていたため、30代まで幅広いファン層を持っています。キャラクターの画調も若年層に人気のコスメティック商品の画調に通じる部分があり、幅広い層にアピールできると考えました」(同社)。そこで、2人の主人公のイメージを鍋の味で表現。様々な困難を乗り越え、燃えるような情熱で一流テニス選手へと成長していく岡ひろみは「美燃系ピリ辛トマト鍋」、美しく華やかなイメージをもつ竜崎麗華(お蝶夫人)は「美麗系コラーゲン白湯鍋」とした。

 このような大人向けのキャラクター食品を展開した例が過去になかったため、同社では大掛かりなサンプリング調査を実施した。消費者の反応は上々で、「なじみ深いキャラクターを使うことにより、味のイメージをはっきりと伝えることが可能」と確信できたため、2011年9月上旬に2品を発売。すると9〜10月の売り上げ実績で、同社が昨年販売していた類似商品(「キムチ味」「白湯味」の鍋スープ)の5倍超(516%)の売り上げを記録した。また9〜10月のメーカー間シェアは、昨年同時期と比較して205%に増大した(日経POSデータ「鍋スープの素」分類)。

 購入者からは「昔、ファンだったのでうれしい」という声のほか、「シリーズでもっとキャラクターを増やしてほしい」という要望も。また味に関しては、「キャラクター物なのでデザインだけかと思っていましたが、想像以上においしかった」という声が多いという。

(文/桑原恵美子)