日本の100円ショップにならって、中国各地にも低価格均一ショップはある。従来の100均の商品は、日本のそれとは比べものにならない貧相なモノばかりだったが、上海発のチェーン店「一伍一拾」が日本の100均さながらのクオリティーで中国全土を席巻し始めた。

日本的100円ショップが中国に遂に登場!

 昨年4月にひっそりと1号店がオープンした中国版100円ショップ「一伍一拾」は、わずか1年半の間に上海、北京、広東省にとどまらず、中国全土に展開するまでに至っている。月日が経つにつれ「一伍一拾」コーナーがあるスーパーやショッピングモールは増え、中国での認知度は高まっていると言えそうだ。

スーパー内に設けられた一伍一拾コーナー。ちなみに「一伍一拾」は冠福家用という企業によるブランドだ
そこそこの所得がありそうな人々も買いに来ている。中国では見られなかった光景だ

 日本のビジネスモデルや“店そのもの”を模倣してひと儲けしようという中国商人の試みは、大都市から中小都市まで中国全土で見られる。例えばメイド喫茶。日本の後を追うように中国各地に登場して話題となったものの、「萌えを理解できない」「値段が高すぎる」といった地元のニーズの読み違いや、接客レベルの低さが原因でイマイチ受けていないが……。

 同様に、100円ショップの影響を受けた「2元ショップ(1元≒12円)」や「10元ショップ」といった低価格均一ショップチェーンや個人商店が登場したのは、5年、いやそれ以上前だったと記憶している。ただし、そこそこのデザインでそれなりに使える商品を販売する日本の100円ショップとは異なり、100円以下で仕入れられる商品をそろえただけの店は、地元の消費者にとっても全く魅力のないもので、トレンドと言うには遠い存在だった。

2元ショップチェーンもあるが、現地では学生向けや期間工向けという印象。そこそこの所得がある人々はまず買いに来ない

 しかし、「一伍一拾」はそれらの低価格均一ショップとは違う。商品が安っぽくない。本社が上海にあるためか、色使いやデザインも、“いかにも中国な”感じではなく、かなりいい。店内は明るく、そこそこの所得がある人たちも買い物を楽しんでいる。「一伍一拾」は今後、中国の低価格ショップの在り方を提案するものとなるだろう。

左が一伍一拾の店内。右がスーパーの低価格品コーナー。同じ低価格商品でも一伍一拾のほうが高品質に見えないだろうか