【超高級】万年筆を美しく機能的に収納

T.MBH「IBUSUKI SMT II ゆうひぐれ」7万円

サイズ:H84×W150×D28mm。サイズ違い、色違いなどのオーダーも可能
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 ペリカンのM600、セーラーのプロフェッショナルギアスリム、デルタのエテルニタなどの、やや小振りの万年筆を4本収納できる、独特の形状のペンケース。「ペンケースの役目として、万年筆を入れて安心して持ち歩けるもの、それでいて、万年筆全体を見渡せるもの、というコンセプトで作りました」と、製作者の岡本拓也さん。独自の製法と構造で、芯まで革のみで作成。箱形なのにステッチなしで軽量かつ頑丈なペンケースだ。コレクションケースのようにも使えるのに、持ち歩きが苦にならず、しかも、中のペンの出し入れもスムーズなので実用性にも優れている。

 「万年筆の出し入れをスムーズにして、しかも、せっかくの美しい軸を隠さない、そんな収納方法を考えていて辿り着いた構造です」と岡本拓也さん自らが語る万年筆ステイ・システムは、革だけを使ったシンプルさ。フタを開くと、中は筆記具を差し込むスペースが4つ。ここにただ筆記具を差し入れるだけで、逆さにしても落ちず、中でガタつくこともない。ピッタリと絞まるフタ、フタの表面のノブレッサカーフ(ペリンガー社の型押しカーフ)は、オレンジの発色も鮮やかで傷つきにくい。実際に使い始めると、そんなディテールの良さも、じわじわと伝わってくる。価格は高いが、それ以上の価値のあるケースだ。

もちろん、内部も総革製&ハンドメイド。密閉製の高さと、万年筆をしっかりガードする堅牢製は他の追随を許さない
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収納するとこんな感じ。軸の美しさを眺めながら、必要な一本をスムーズに出し入れできる構造
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T.MBH「呼薫 二本ペンケース」7万2000円

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 こちらは、同じ岡本拓也氏の手になる、「頑丈で丈夫だけれど、中の筆記具は柔らかく包み込むケースを目指しました」(岡本氏)という、高級万年筆をポケットに入れて持ち歩くためのケース。

 内部が2つの独立した袋になっていて、2本の万年筆をそれぞれしっかりと包み込む構造だ。表は堅牢さに定評があり存在感と模様の美しさも魅力のクロコダイルを使用。柔らかく加工されたクロコダイルは、その堅牢さはそのままに、しっとりと手になじむ。内装には、ふわりと柔らかいペッカリーを使用し、万年筆をこれ以上ないほど優しく包む。万年筆収納部分に指を入れると、そのあまりの心地よさに万年筆がうらやましくなるほど。

 ケース上部の左右から筆記具を差し込む構造だが、最上部は縫われているので、逆さにしても差し込んだ筆記具がこぼれ落ちることはない。それでいて、サイドに沿って大きく口が開いているので、出し入れはスムーズだ。また、サイズも最小限に作られているため、軽くコンパクトで、スーツのポケットに入れても邪魔にならない。高級万年筆でも安心して普段使いできるようにしてくれるケースだ。

 サイズ的には、ペリカンM800、モンブラン149がぴったりで、ほとんどの万年筆に対応すると言える。出し入れがスムーズなので、小型の万年筆にも良い。一つ買えば、一生どころか、孫子の代まで使い続けられる(しかも、使えば使うほど味わいも深まる)と思われる。超高級だが、高すぎることはまったくないのだ。

このサイドからペンを差し込む。中のペッカリーの吸い付くような肌触りと、包み込むような柔らかさは、一度触ってみる価値十分
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こんな風に、左右に1本ずつ、完全に独立して収納できるため、お互いのペンで傷つくということもまったくない
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(文/納富廉邦)

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