2011年7月28日、任天堂の携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」の価格改訂が発表された。2万5000円だった希望小売価格が、1万円も安い1万5000円に値下げされることが突如発表され、ゲームファンだけでなくアキバの販売店でも大きな驚きの声が上がった。
価格改定は8月11日に実施され、改定当日は大手量販店に購入待ちの列ができたほどだ。量販店の店頭ではさほど混乱は見られなかったようだが、アキバの激安ショップや中古ショップは価格改定の発表直後から対応に苦慮したという。中古ショップでは、値下げ後の価格よりも高価な中古品が飛ぶように売れるという現象も発生。ニンテンドー3DS値下げ発表からのショップの状況を取材した。
突然の価格改定も、魅力的な特典の存在が値下げ前の販売を支える
通販主体の激安ショップとして知られるPC-VEGAの皆川克文氏は、「今回は何の前触れもなく、いきなりの値下げだった。3DSの在庫を多く抱えていたショップは、どこも大幅な損失を受けたはず」とコメント。同店では、値下げ発表までニンテンドー3DSを2万円前後で販売していたが、発表を受けて1万5000円前後にまで値下げしたという。今回は、噂レベルでも事前の値下げ情報が流れてこなかったため、ショップ側も価格対応に大わらわだったようだ。
販売店にとって唯一の救いだったのが、任天堂が早期の購入者に対して用意した「アンバサダー・プログラム」の存在だ。値下げ実施前の8月10日までにニンテンドー3DSを購入してインターネットでの登録を済ませた人に対し、オールドゲーム20本が無償でダウンロード提供されるという特典だ。20本のうち10本は今後有料で提供される予定のゲームソフトを先行配信するもので、うち10本はアンバサダー・プログラム限定で提供されるゲームソフトとなる。入手できるゲームはいずれも旧作とはいえ、1万円の差額を埋めるには十分な魅力を持つ内容となっている。
アンバサダー・プログラムを目当てに、あえて価格改訂前に3DSを購入していく客は予想以上に多かったという。EC POWERSの原 稔氏は「アンバサダー・プログラムの反響は大きく、ネット通販ではすぐに注文が殺到した。8月10日の終了間際には、飛び込みで店頭に購入しにきた人までいた」と語る。意外にも、3DSの需要は値下げ後よりも値下げ前の方が盛り上がっていた。











