「tapehook」735円。3色セット×3種類で展開。「NO.1:ホワイト/イエロー/グリーン」「NO.2:ベージュ/ブルー/ピンク」「NO.3:グレー/オレンジ/ネイビー」。粘着材で貼り付けるため、穴を開けられない壁にも使える(画像クリックで拡大)

 くるんと丸まった薄紙のテープに見えるのに、鍵など軽いものがかけられる強度を持った不思議なフック「tapehook(テープフック)」が売れている。製作したのは「かみの工作所」。化粧箱などの紙製品を製造する印刷紙器会社・福永紙工(東京都立川市)が、紙製品の可能性を追求するために立ち上げたブランドだ。

 「tapehook」は今年開催されたかみの工作所のシリーズ展「かみの道具4 ネンチャクシコウ展」に出品され、4月27日から5月22日の3週間で500個以上の売り上げを記録。現在は同社ウェブ直営店「かみぐ」を始め、セレクトショップやミュージアムショップなどで販売されている。海外でも発売されているが、「紙でできているのに強度がある」という驚きや、色の美しさ、紙テープそのものの繊細なディテールが受けているという。

 誕生のきっかけは、第4回目となるシリーズ展の今年のテーマが「粘着」だったこと。そこで紙テープの巻きグセの面白さと粘着する特性に注目し、この製品のアイディアが生まれた。薄い紙を丸まった形のまま固定させたり、ある程度の強度を持たせたりするのが難しく、さまざまな試行錯誤を繰り返したという。最終的には、紙が水に濡れるとクルクルと丸まり硬くなる特性を逆手にとって、水に浸けることで形を固定する方法にたどり着いた。しかし紙に印刷を施すと、浸水に必要な時間が色によって異なることが判明。色も大事なこだわりポイントだったため、9種類の色それぞれで水につける時間を秒単位で制御して、狙いどおりの色を完成させた。

 現在、ヨーロッパ、米国、オーストラリアなどの展示会に出展されているため、同社では海外でさらに人気が広がることを期待している。

(文/桑原恵美子)