あなたが、毎日、食べる食事のホンの一部が、食の問題を抱える子どもたちの給食となる…「TABLE FOR TWO」(TFT)は、そうした仕組みを実践するNPO(特定非営利活動法人)です。

 具体的には、TFTプログラムに参加する企業の社員食堂やレストランで提供される低カロリーや野菜多めのヘルシーメニューを食べると、その売り上げから20円がTFTに寄付されて、飢餓に苦しむ開発途上国の子どもたちの学校給食になるというもの。つまり、開発途上国の飢餓と、先進国の肥満の両方を、毎日の食事によって解消できるのです。しかも、この社会貢献事業は、日本生まれ。TFT代表の小暮真久さんに、その活動と思いを伺いました。

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丁野奈都子(以下、丁野):以前、NHKの食堂にもTFTメニューがあったのですけど、ヘルシーで人気で、いつもだいたい売り切れでした。同じように、さまざまな企業がTFTに賛同して参加されていると思いますが、反響はいかがですか。

小暮真久氏(以下、小暮):とても良い反応をいただいてます。だからこそ、3年で400を超える団体が参加してくれるようになったと思います。

 皆さんがよくおっしゃるのは、「社会貢献だからと肩ひじを張って寄付をするのとちがって、食べるだけだからすごくやりやすい」ということです。メニューは1食730kcal程度で、栄養バランスも考えられていますから、サラリーマンのメタボ解消にもなって、一石二鳥。この一方的でないのが、日本人に合っているんですね。そういったことが、評価されているように思います。

丁野:TFTの設立は2007年。3~4年で400を超えるまでに増やしたのは大変だったと思います。いかがでしたか。

小暮:たしかに大変でした。当初はまさか、ここまで広がるなんて想像もしてませんでしたから。

 広がったひとつの理由は、これまでの社会貢献では、営業ということを、みなさんあまり発想されないですよね。ぼくたちはこのTFTの仕組みを商品サービスと考え、ビジネス的にとらえて、企業をリストアップして営業していったんですが、それが良い結果につながったのではないかと思います。

丁野:営業に行かれたのですか? 日本各地の企業がTFTに参加していますが、全国営業されたということでしょうか。

小暮:いえ、東京近郊だと行けますが、それより遠いと交通費がかかってしまいますから。お金はないけど智恵を絞って、ある企業が参加してくれたら、東京だけでなく大阪の支社でもやってもらえませんかと、頼んだり。それこそ、NHKの番組などでとりあげられたのを見た企業の方からお問い合わせをいただいたり。そうした場合は、すでに興味を持ってくださっているので、電話で話を進めることができます。それから、地方で講演をしたときには、そのエリアでまとめて何社か訪問したり…。

丁野:なるほど、さまざまな工夫をしながら、効率良く営業して、参加企業を増やしてきたんですね。