彼女の名前は前田智子(まえだ・ともこ)。1986年10月13日、東京都出身。ミス・アースとは、環境保全の啓発を目的に行われるミスコン。2001年から開催され、90か国以上が参加している。

 特技であるダンスを始めたきっかけは、桐朋女子中・高校に在学中、生徒自身が振り付けして演技する「団体徒手」に熱中したこと。体育祭の一環として取り組んだものだったが、これ以降、ジャズダンスやバレエ、コンテンポラリーダンスを本格的に学ぶようになり、ニューヨーク州立大学ブロックポート校に留学した。

 その後、ニューヨーク市のメリーマウントマンハッタン大学に編入し、自身の振り付け作品を同大学の代表として発表した経験も。フリーランスのダンサーや振り付け師として活躍していた彼女がモデルに興味を持った理由は、「ニューヨークに滞在した5年間で様々なアーティストと出会い、舞台では表現しきれない細かな表現を可能にする、写真や映像に興味を持ち始めたから」(本人談)。現在では日本のモデル事務所に所属し、「例えば写真では、いかにして瞬間を切り取ったような、写真の中の場所の香りが漂ってくるようなポージングを目指し、日々勉強しています」という。

 「渡米中は、自分が日本人であることを意識しない日は一日もありませんでした」と語る彼女。「自分の日本人らしさを毎日発見していました。個性的であること大切にするニューヨークという街が、私という人格を確固たるものにしてくれたように感じます」と振り返る。しかし、帰国後は「日本人らしく振る舞うことを暗黙のうちに期待される環境に大変苦悩した」という思いも。

 「日本人の知性、奥ゆかしさは世界に発信されるべき素晴らしいもの。だからこそ、いかに自分をプレゼンテーションすべきか、気がついてほしいと感じました。その広告塔に私がなれないだろうか、日本のために自分を生かせないだろうかと考えミス・アースジャパンに応募しました」(本人談)

 ミス・アースジャパンでは、書類審査やオーディションのほか、カジュアルファッション、水着、ドレスでの各審査が行われた。所属事務所は「ダンスで磨き上げられた身体と培った精神力、留学経験で得た語学力、そして周りを気遣う優しさが選出された要因となったのでは」と分析する。

 ミス・アースの日本代表に選ばれ、「私と出会って、私を育ててくれた多くの人たちがいかに素晴らしい方達だったかが証明されたようでうれしい」と語る彼女。「まだまだ女性として、日本人として学ぶことがたくさんあります。もっと知らない世界の文化に触れ、全身全霊で学び取りたい。皆様にいただいたチャンスです。皆様の予想をはるかに超えて急成長して、11月の世界大会に臨みます」。

 彼女の視線は、さらに大きな未来を見つめている。

(C)MISS・EARTH・JAPAN 身長169cm。ミス・アース日本代表に選ばれた瞬間は、「頭の中が真っ白になって、誰かの体の中から会場を眺めているような心地でした」という(画像クリックで拡大)

(文/宮崎智之=プレスラボ)