モバイルWiMAXを用いたデータ通信サービス「UQ WiMAX」を提供するUQコミュニケーションズは2011年7月6日、2013年のサービス開始を予定している次世代の通信規格「WiMAX2」のフィールドテストを実施した。光並みの通信速度を実現する次世代のモバイル通信環境について検証しよう。

下り150Mbps近い通信速度を実現

 UQコミュニケーションズが導入を進めているWiMAX2は、モバイルWiMAXの次の世代となる通信方式だ。従来のモバイルWiMAXと互換性を保ちながら高速性を実現するというもので、周波数帯域が40MHzで下り最大330Mbps、20MHzで最大165Mpbsの通信速度を実現する。また、時速350kmと、より高速な移動時の通信をサポートできるというのも大きな特徴だ。

 今回のフィールドテストは、東京の大手町にあるKDDI大手町ビルに基地局とアンテナを設置し、受信機などを搭載したバスでその周りを巡回するという内容だ。ちなみに今回は、現実的に獲得できる帯域幅を想定しているとのことで、20MHzの帯域幅を用いた実験となっていた。

 既存のモバイルWiMAXとWiMAX2はどちらも、MIMO(Multiple Input Multi Output)と呼ばれる複数のアンテナを用いることで高速化を実現する技術を使っている。モバイルWiMAXは、2本のアンテナを用いた2×2 MIMOだが、WiMAX2はよりアンテナの本数を増やすことができる点が異なる。今回の実験では、4本のアンテナを用いた4×4 MIMOとなっている。

 これが周囲のビルから反射した電波を捉えることで、高速化の効果を発揮しているという。特に基地局付近での静止時は150Mbps近い通信速度を実現していたほか、移動中も100Mpbsを超える通信速度を記録していた。一方、皇居付近の開けた場所まで移動すると、電波の反射がなくなり、50Mbps程度まで通信速度は低下するようだ。

 とはいえ、今回のフィールドテストでは、理論値に近い通信速度が確認できたほか、先に触れた4×4 MIMOの有用性も見てとることができた。一通りの成果は収めたといえるだろう。一方、350kmでの高速通信や、既存のWiMAXと一体での運用に関しては、今後検証する必要があるとしている。

今回のフィールドテストに用いられた専用のバス。中にWiMAX2の機材が積み込まれている(画像クリックで拡大)

フィールドテストの発表会場には、ガチャピンとムックも登場。UQ WiMAXのイメージキャラクター、ブルーガチャピン・ブルームックとは違うらしい(画像クリックで拡大)

基地局周辺での測定状況。4×4 MIMOが有効に働き多くの箇所で100Mbpsを超える通信速度を実現しているという(画像クリックで拡大)

フィールドテストにおいても、停止時で下り最大150Mbps近い通信速度を実現していた(画像クリックで拡大)