アップルが2011年6月6日、「iCloud」というクラウド・サービスを発表した。その中で既存の音楽配信サービスであるiTunesもクラウド化することを発表した。それから2週間が経ち、世界の専門家などの反応は賛否両論であるが、この新サービスは音楽ビジネスにとって福音となるのであろうか。

購入済みの音楽は10台までダウンロードOK

 6月6日に発表された内容以上の詳細はまだ明らかになっていないが、各種の報道を総合すると、クラウド化された後のiTunesサービスの概要とビジネス上の取り決めは以下のようになると考えられる。

  • iTunes Storeで購入した楽曲は個人のアカウントと紐付けてクラウド上のプレイリストに保管され、購入済みの楽曲はiOS(アップルの基本OS)を使う端末(アップルのパソコン、iPad、iPhone)には、10台まで自動的に無料でダウンロードされる。
  • iTunes Storeから購入した以外の楽曲(自分でCDからリッピングした楽曲、他の音楽配信サイトから購入した楽曲、違法でダウンロードした楽曲など)については、ユーザは年間24.99ドルを払ってiTunes Matchというサービスを利用すれば、
  • ユーザのパソコンなどにあるプレイリストをスキャンしてiTunes Storeのカタログ1800万曲と照合し、一致した楽曲は、ユーザがアップロードしなくてもiTunes Storeからクラウド上のプレイリストに追加される。
  • 一致しなかった楽曲については、ユーザが自分でアップロードすれば、クラウド上のプレイリストに追加されて他の楽曲と一緒に保管される。
  • 新たなiTunesの音楽サービスから発生するすべての収入(楽曲購入、iTunes Match利用による定額収入、iTunes上での広告収入)について、その70%をレコード会社に、12%を著作権を持つ音楽出版社に、そして残りの18%をアップルに配分する。

iCloudは秋に開始。音楽ビジネスにはどう影響する?(画像クリックで拡大)