FacebookやTwitterをはじめとしたシリコンバレー発ベンチャーの大成功に刺激を受け、日本でも再び起業家の動きが活発になってきた。折からの就職難も若い起業家のマインドに影響を与えており、高校生にして起業するケースも今や珍しくない。Facebookの株式上場がささやかれるなかで、ベンチャー投資家の動きも活発化している。この連載では、全く新しいヒット商品、ヒットサービスを生み出す可能性を秘めた日本発の最先端ベンチャーを紹介していく。1回目に紹介するのは、“家庭内スマートグリッド”とも呼ぶべき仕組みを手がけるベンチャー、Sassor(サッソー)だ。

サッソーの「エナジー・リテラシー・プラットフォーム(ELP)」を構成するハードウエア。右側が家電とコンセントの間に挟む「ELPモジュール」、左側が集めたデータをサッソーのサーバーに送る「ELPレシーバ」(画像クリックで拡大)

コンセントに差し込むアタッチメントは、量産化時にはより小型化する予定(写真はイメージモック)(画像クリックで拡大)

 同社が開発しているのは「エナジー・リテラシー・プラットフォーム(ELP)」。家庭内の消費電力を把握するためのハードウエアとソフトウエアの総称で、家電製品とコンセントの間に挟む子機(ELPモジュール)と、消費電力データを集めてサーバーに送信する親機(ELPレシーバ)、それにiPhoneやパソコン向けの専用アプリ・専用ウェブサイトで構成される。子機であるアタッチメントが家電製品一つひとつの消費電力を監視し、その情報を無線経由でアプリに集約。ユーザーは、例えばドライヤーの1日の消費電力量、テレビの1カ月分の電気代などをグラフで細かく把握でき、しかもそれを友人と共有することもできる。独自のハードウエアとソフトウエアを組み合わせてサービスを提供するのが最大の特徴だ。

iPhone用アプリと、サッソーのサービス会員向け専用ウェブサイトのイメージ。個別の家電製品の消費電力や電気代を把握でき、友人のデータと比べることもできる(画像クリックで拡大)

 家庭内の消費電力を監視する後付け型のツールは、米国や欧州でもすでに市販化されており、話題を集めている。だが、家庭の配電盤に手を加える必要があり設置が面倒なものや、1つ1つの家電の消費電力までは把握できないものも多く、この点でもサッソーのコンセプトは先進的といえる。