これまで当連載では本格5.1chホームシアターシステムやサラウンドヘッドホン、PCスピーカーなど「テレビサウンド」を強化するさまざまな機器を紹介してきた。だがテレビの音を強化するといえば、多くの人がまず思い浮かぶ「シアターラック」をなぜか取り上げてこなかった。そこで今回は、ヤマハの人気シアターラック「Polyphonyシリーズ」を紹介しよう。

ホームシアタースピーカーとテレビラックが一体化した“夢の製品”

 シアターラックとは、AVアンプとスピーカーがセットになった「フロントサラウンドスピーカーシステム」をテレビラックに一体化した製品のこと。既にテレビラックがある場合はフロントサラウンドスピーカーや通常のホームシアターシステムを導入すればいいが、薄型テレビの購入と同時にテレビラックを買い換える場合などにおあつらえ向きの製品と言える。

 ヤマハの「Polyphony(ポリフォニー)シリーズ」は、シアターラック製品の中でも1、2の人気を誇るシリーズだ。同社がラインアップする上位モデル「YSP(デジタル・サウンド・プロジェクター)シリーズ」の技術を生かした製品で、設置のしやすさや音質、コストパフォーマンスから人気を博している。

 人気の秘密は、独自の「ビーム技術」にある。Polyphonyシリーズは内部にいくつものスピーカーを搭載しており、それぞれのスピーカーから出す音を壁面や天井などに反射させて音を回り込ませることで、フロントスピーカーだけではできないはずの「リアスピーカーの定位感」を実現している。

 ホールのように天井が高くて背後の壁もない場合にはその効果はほとんど得られないが、一般的な個人家庭であればかなりのサラウンド効果を得られるのが魅力だ。

 Polyphonyシリーズは42V型まで対応する「YRS-700」(実売7万9800円前後)、50V型まで対応する「YRS-1100」(実売9万9800円前後)、65V型まで対応する大型の「YRS-2100」(実売12万9800円前後)の3サイズをラインアップしている。

ヤマハが2010年10月に発売したシアターラック「Polyphony YRS-1100」(実売価格9万9800円前後)。50V型までの薄型テレビに対応する(画像クリックで拡大)

42V型まで対応する「YRS-700」(実売7万9800円前後) (画像クリックで拡大)

65V型まで対応する大型の「YRS-2100」(実売12万9800円前後) (画像クリックで拡大)

 3D映像の伝送や、HDMIケーブル1本でテレビの音声をシアターラックに出力できる「オーディオリターンチャンネル」(ARC)に対応。もちろん、Dolby True HDやDTS-HD Master Audioといったロスレス・サラウンド音声にも対応する。EPG(電子番組表)と連動する「おまかせサラウンド」を装備しており、EPGのジャンルコードから最適なサウンドモードでコンテンツを再生できるようになっている。

 HDMIリンクも各社のテレビやBDレコーダーとの動作確認を取っており、テレビと連携して本機の電源オン・オフや音量調整、入力切り替えができる。そのほか、番組本編とCMとの間で起きがちな音量差を自動的に補正するヤマハの独自技術「ユニボリューム機能」も搭載している。