震災の影響で電力供給が厳しくなり、東北・東京電力管内では前年比15%減の節電目標が掲げられている。そんな厳しい夏を乗り切る対策として注目を集めているのが、2010年にヒットした発熱インナーならぬ“クールインナー”だ。

 クールインナーは吸汗速乾性のある素材などを使用した肌着で、涼しく快適に過ごすために開発されたもの。グンゼ、ワコールなどの肌着メーカーやミズノなどのスポーツメーカーがほぼ独占していた市場だったが、ここ数年で新規参入が相次いだ。ユニクロ、無印良品をはじめ、イオン、イトーヨーカ堂、西友などの量販店、さらにはアパレルメーカーや紳士服専門店も参入。冬の発熱インナーと同様に激しい競争が繰り広げられている。

 発熱インナーのヒットで機能性インナーの認知が広まったこともあり、販売目標については各社とも強気だ。ユニクロは「サラファイン」「シルキードライ」「スタイルアップインナー」の春夏向け機能インナーで前年比2倍以上の3600万枚の販売を計画。イオンの「トップバリュ・クーリッシュファクト」はグループ約900店舗で1000万枚、イトーヨーカ堂の「ボディクーラー」も160店舗で1000万枚の販売目標を掲げている。西友は「エコサラ」で2010年比2倍の売り上げをめざす。

 一方、機能性インナーをリードしてきたグンゼはクールマジックの進化版「クールマジックプラス」で前年比2.5倍となる500万枚、無印良品ではメンズ・レディス合わせて約134万枚を販売する計画だ。

 価格は大手スーパーが最も安く、ほぼ全商品を1000円以内に抑えている。続いてユニクロも主力の半袖シャツを990円で展開。グンゼ、ワールド、無印良品は1200~1500円、ワコール、ミズノは2000円台後半から3000円以上が中心になる。半袖シャツの主流は780~1500円のようだ。

 4月下旬から気温が急上昇し、2010年を上回るペースで売れ始めたクールインナー。「男性のニーズが高まる」「着用シーンが広がる」といった声も聞かれ、今夏はクールインナー市場が一気に広がりそうな気配。そこで、各社のクールインナーを取り上げ、その特徴をチェックした。

イトーヨーカ堂はボディヒーターに続き、今春夏もAKB48の板野友美をテレビCMに起用。CMで着用したキャミソールが好調とか(画像クリックで拡大)

イオンは「トップバリュ・クーリッシュファクト」で前年比6割増の1000万枚を販売する計画(画像クリックで拡大)