子供の時とは違った大人の目線で動物や動物園を楽しむことのできる1冊。読み終わった後は、動物園へ足を運んでみたくなるはず(画像クリックで拡大)

 一般的に動物園は子供の遊び場というイメージがある。書籍でも、動物を紹介した図鑑など子供向けの本は多くあるが、専門書以外に動物の見方や動物園でのいやされ方を紹介した一般成人向けの本はあまり見かけない。その点に注目し、大人ならではの動物園の楽しみ方を紹介しようと企画された本が、いま人気を集めている。

 おもに自然科学の専門書を出版している養賢堂(東京都文京区)が、この2月に刊行したのは、『大人のための動物園ガイド』。この本では、動物の筋肉や骨格といった目に見えない部分の解説や、通常では知りえない動物園への動物の集め方、また動物園の経営事情から派生した動物舎のつくりやえさの中身なども知れる興味深い内容になっている。子供には理解することが難しい話でも、大人になって身につけた経験や知識から深く理解でき、奥行きある動物園の楽しみ方ができるというわけだ。

 執筆陣も、上野動物園や多摩動物公園、井の頭自然文化園などの園長、飼育員、また動物解説員といった、有名動物園の現役スタッフという豪華な顔ぶれ。大人の視点・観点で動物園をより深く楽しめるぜいたくなガイドブックに仕上がっている。

 他に類を見ない珍しさも手伝ってか、売り上げは発売3カ月で既に1年の販売目標に到達する勢い。重版も決定した。現在、売店に置かれている多摩動物公園でも売れ行きは好調で、すでに3度目の発注がかかったという。価格は1890円で、大型書店のほか、同社ショッピングサイトで購入できる。

(文/梶 里佳子)