こどもピーマン 30粒入/577円、100粒入/1575円。種苗店のほか、インターネット通販からも購入可能(画像クリックで拡大)

 野菜や草花などの種の品種改良から販売、農園芸資材の販売などを幅広く行う、タキイ種苗(京都市)から、ピーマンの新種が昨年11月に発売され人気となっている。その名は「こどもピーマン」。特徴は、従来のピーマンのような苦味がほとんど感じられないという点だ。子どもでも食べやすいことから、このネーミングになったそう。

 タキイ研究農場次長、石津祐志さんによると「メキシコで有名な唐辛子『ハラペーニョ』の中から、偶然辛くない品種のものが見つかったのが開発のきっかけ」とのこと。辛味のないハラペーニョはメキシコでは売り物にならないが、果実自体は肉厚でジューシーなので、これを日本で販売すればピーマン嫌いの子どもたちに支持されるのではないかと思ったのだそうだ。

 日本の気候でも育つ種を研究し、商品化にいたるまでには構想から10年の月日を費やしたという。「そのかいあってアンケートでは80%のお子様から『普通のピーマンよりおいしい』との声をいただき、満足のいく結果が出せました」(石津さん)。

 ビタミンCやカロテンが普通のピーマンより多く含まれており、熱を加えても栄養素が壊れにくいのもうれしい点。調理法も豊富だ。煮込み料理や炒め物に適しているのはもちろん、サラダなど生で食べても肉厚でシャリシャリとした食感を楽しむことができる。

 「発売から間もないので、まずは家庭菜園や小学校などでの食育の一環として、消費者に親しんでもらいたい」と石津さん。今後は農家が栽培し、現在スーパーに並ぶ「ピーマン・ししとう・パプリカ」に続く第4のピーマンとしてこどもピーマンを流通させることを考えているとのこと。

 発売以来、種苗店やインターネット通販で、ピーマンの既存品種の1.5倍を売り上げているという好調ぶりからも今後の認知度アップが予想される。家庭菜園の本格的な種まきシーズンとなるこれからの時期、ますますのヒットとなりそうだ。

(文/山下陽子=Office Ti+)