白いマスクだと衛生というよりも病気のイメージがあるが、この透明なマスクは清潔感があることが人気の秘密だ。パッケージはマスクとスプレー式のクリーナーやクロス、収納袋などがセットになっており、1980円。サイズはフィルムの高さの違いによってSとLの2種類がある(画像クリックで拡大)

 飲食や接客の業界を中心に透明なマスクが人気を集めている。その名も「masclear」は、透明フィルム製で、口の表情が見えるほか、クリーナーが付いており繰り返し使用できるのが特徴。また、アゴで支える構造で口とフィルムの間にすき間があるため、蒸れない、声がこもりにくい、化粧崩れしないなどの利点がある。輸入販売元のムーヴ・オン広報の江木佐織さんによると、この商品を開発したのは韓国。「弊社の代表が1年前に韓国を訪れた際、デパ地下や銀行の窓口のスタッフまでもが透明なマスクをしていることに驚き、日本でも販売したいと製造元に交渉しました。2010年7月に日本での販売を開始し、日本では4万枚を売り上げています。繰り返し使えるので、使い捨てのマスクよりコストが安いという声もいただいております」(江木さん)。

 同社は日本の市場向けにいくつかの仕様を変更し、オリジナル製品を開発。少し厚めだったフィルムを0.3mmから0.2mmへと薄くすることで柔らかくしたほか、曇らないようにコーティングした。また、アゴ部分の通気性を良くするなどの改良を加え、さらに使いやすさを追求している。ただし、会話やくしゃみ、咳などによる唾液飛散を防ぐことを目的に作られており、いわゆる花粉症や風邪の予防には適していないという。

 東急沿線のベーカリーショップやそば店でも導入されるなど、現在需要が拡大している。主に食品関係のチェーン店や惣菜店、食品工場や給食センター、デパート、ホテル、理容院、エステ業者、病院、福祉施設などで使用されている。ベーカリーショップでは「これは何?」と初めは驚かれることも多いが、衛生面に配慮する姿勢が共感され、街で評判になっているとか。また、歯科医師からは、白いマスクだと子供に怖がられるが、このマスクを着用して笑顔で話しかけると安心してくれるという声も届いているという。今後は個人向けの店頭販売にも力を入れ、新たな衛生アイテムとしてますます注目を集めそうだ。

(文/池田明子=フリーエージェント)