日経トレンディネットのコミュニティサイト「300万人編集会議」では、新たな特集班として「男のカラダ お悩み解消大作戦!」をオープンした。ダイエットを始め、臭いや頭髪のケアなど、男性が陥りやすいカラダの悩みやその対策、健康関連商品などについて、参加者同士が情報交換するネット会議室だ。

 会議室全体のリーダーとなるのは、健康情報誌『日経ヘルス』編集長の藤井省吾氏だ。日経ヘルスは基本的に女性向けの雑誌だが、一昨年からは男性を対象にした増刊『日経 Health for Men』を定期的に発行しており、その最新号が3月11日に発売される。

 会議室のオープンに先立ち、まずは同氏に、男の健康、ダイエットに関する最新トレンドについて話を聞いた。

――この度は特命デスクへのご就任、ありがとうございます。この特集班にはさまざまな悩みを抱えた人が集まると思いますが、健康関連の情報は、“迷信”や古い情報も多数飛び交う難しい世界です。会議室の議論を始めるに当たって、男の健康に関する最新トレンドについて教えてください。

藤井省吾(ふじい・しょうご)
東京大学大学院(農学系)を修了。91年に『日経メディカル』誌の記者として取材をスタートし、皮膚分野を重点的にカバー。98年からの『日経ヘルス』記者生活でも、皮膚医学をベースにスキンケア・美容医療・コスメ記事を担当し、08年から同誌編集長

藤井省吾氏(以下、藤井):「男のカラダの悩み」はさまざまですが、最近の研究では、そのかなりの部分が「お腹周りの脂肪」を減らすことで改善できることがわかってきています。

 内臓脂肪が付くと何がいけないのでしょうか。人間にはそれぞれ、健康に害を及ぼさない内臓脂肪の“適量”がありますが、それを超えて過剰な脂肪が付くと、脂肪細胞を中心として一種の「炎症」が起きるのです。

 炎症状態にあると、大量の活性酸素が発生し、身体は酸化ストレスにさらされます。そして、脂質の代謝が悪くなることも分かっています。エネルギーをうまく使えなくなってくるのですから、これは「疲労」につながります。太った人間は、疲れやすくなるのです。

 もう一つは体臭です。脂肪が増えると、人間は「臭くなる」ことがあるとわかっています。これは、肝臓の周囲にも脂肪がつくことで、肝臓の働きが悪くなるためです。肝臓の働きの一つに、たんぱく質の消化の過程で発生するアンモニアの代謝がありますが、このアンモニアは体臭の元。肝臓の代謝力が低下すると、代謝しきれないアンモニアがどうしても悪臭を発生させてしまいます。加齢臭対策のためにも、お腹の脂肪を減らすことが大事なのです。

 そして、肥満は呼吸にも悪影響を及ぼします。舌や咽の周辺に脂肪がたまることで、空気の通りが悪くなってしまいます。これはイビキという症状になって現れます。最近の研究成果によると、「良いイビキ」というものは存在しないというのです。寝ているときに時折、呼吸が10秒以上止まる「睡眠時無呼吸症候群」のような深刻なケースでなくても、イビキだけでもスムーズな呼吸ができなくなっているのですから、心臓など身体には大きな負荷がかかります。

 このようにさまざまな「オトコの悩み」が、実はどれも内臓脂肪の増加を出発点としています。お腹の脂肪を減らすことで、身体の不調のかなりの部分が改善されるのです。