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 高円寺や下北沢といった古着スタイルが主流のエリアで、2010年あたりからじわじわと人気となっていた「ケミカルウォッシュ」。2011年に入って原宿でもティーン層を中心に人気が上がってきた。ハマらないと目を覆いたくなるほどダサくなってしまう“キワドイ”アイテムであるがゆえに着こなしには相当なセンスが求められる。

トップスにケミカルウォッシュのGジャンと持ってきて全体的に淡い色めに。シューズとタイツがブラックなのですっきりとまとまっている(拡大すると、各アイテムの詳細データも見られます)

 ケミカルウォッシュが注目を浴びたのは、1980年代後半のバブル絶頂期。アルマーニのスーツなどラグジュアリーブランドが流行る一方で、カジュアルアイテムも豊富に出そろった時代だ。特にジーンズの支持率は高く、シルエットはストレートよりもスリムがトレンド。そんななか、人工的な色落ちとひと目で分かる“まだら模様”のケミカルウォッシュが大ブームとなった。

 しかし、バブル崩壊とともにブームも終焉。もともと着用者も半信半疑だったのか、「ダサイ」という意見が大勢を占めるようになり、後々まで「ケミカルウォッシュ=ダサイ」というイメージができるまでになった。

 そのケミカルウォッシュが再び人気になった理由がいくつかある。

 1つ目は、80年代スタイルの復興だ。現在のパーティースタイルで最も大きな支持を得ているのがエイティーズスタイル。原色やコントラストがハッキリした色の組み合わせが特徴的で、これに負けない主張できるアイテムとしてケミカルウォッシュのジーンズに注目が集まっている。

 2つ目は、80年代に主流だったスリムに通じるものがある「スキニーパンツ」が現在主流になっていること。裾に近づくにつれ細くなっていくスリムよりも細いストレートややテーパード気味なスキニージーンズのほうが表面積が少なく洗練されて見えるため、ケミカルウォッシュでもそれほど浮かない。これが太いパンツならかなりの違和感だろう。

 3つ目はティーン層を中心として、過去のブームを知らない世代に新たなアイテムとして人気があること。前回のブームから20年以上経っており、それ以来トレンドとなっていなかったことを考えれば、当然なのかもしれない。