日経トレンディネットでは、「300万人編集会議」というコミュニティサイトをオープンした。これはその時々の旬なテーマについて話し合うネット上の「編集会議」。オープンと同時に開設した特集班のテーマが「手帳術」だ。議論の口火を切るべく、手帳の達人たちがまず集まった。

この座談会の内容について、達人に直接、質問や意見をぶつけてみませんか? 300万人編集会議に専用トピが立ちました。

――12月某日、東京・四ツ谷の某所で手帳術について語り始めた、3人の「手帳の達人」。議論はついに最終局面を迎えた。とうとう、未来の手帳のインターフェースの一端が見えてきた……?

(この記事は座談会の第4回です。第1回第2回第3回もご覧下さい)

とうとう議論は最終回を迎えた!(画像クリックで拡大)

「モレスキンは、例えるなら『スーパーカブ』なんですよ」

高畑正幸氏(以下、高畑):可塑性というか、手帳の使い方の自由度の話でいうと、モレスキンナイトに出演した時に面白いと思った事があります。多くの人が「モレスキンは自由度が高い」って言ってたけど、私は逆に「モレスキンは自由度がない」って言ってて、正反対なの。

 あれは自由なノートじゃなくて、フォーマットが厳格なノートだと私は思ってるんですよ。自由度が無いからこそ、みんなが加工して使ってる。

モレスキンの定番「マンスリーノートブック」は、見開き1カ月が基本(画像クリックで拡大)

舘神龍彦氏(以下、舘神):それはそうですよ。だって綴じ手帳よりシステム手帳のほうがずっと自由だと思うもん。

高畑:そうそうそう。なのに、システム手帳は自由じゃないってモレスキンの本に書いてあって。

舘神:それは違うだろうって。システム手帳の本を二冊書いた人間(註1)としてそう思いますよ。

高畑:「加工ができるから自由度が高い」って言うけど、システム手帳だって、いくらでも加工できるわけ。「モレスキン」は逆に、厳格なフォーマットがあって、その上でアイディアを楽しむ場なんですよ。例えば年賀状みたいに、ハガキっていうフォーマットがあって、この大きさに書かなきゃいけないからみんな毎年、色んなアイデアを入れていけるじゃないですか。

納富廉邦氏(以下、納富):枠があることが大事なんですね。「モレスキン」の場合。

舘神:「モレスキン」は、例えるなら「スーパーカブ」なんですよ。スーパーカブって、今の若いあんちゃん達が、物凄いカスタマイズして、レーサーチックにしたり、色を変えたりしてるでしょ。あれなんですよ。工業製品として長い歴史があるものって、定番化した後、必ずカスタマイズされる運命にある。

註1 【システム手帳の本を2冊書いた】:『システム手帳新入門!』(岩波書店)『システム手帳の極意』(技術評論社)。